弘前大学大学院 地域社会研究科

地域文化研究講座(平成27年度入学)中村 智行

新たなチャレンジ

地域文化研究講座(平成27年度入学) 中村 智行

 今春から地域社会研究科で新たな学生生活が始まりました。私は弘前大学の旧理学部で岩石の研究を行い、卒業してから民間勤務を経て技術職の国家公務員として主に国道の管理に携わってきました。その間、新潟中越地震に派遣されるなど災害の凄まじさに直面することが多く、土砂災害の防止に興味を持ち始めました。そこで弘前大学大学院の理工学研究科に社会人入学し「地すべりの災害防止に関する研究」を行いました。4年を費やしましたが多くの指導教官に助けられ修士課程を修了することができました。

 その後、三陸に赴任中、東日本大震災に遭遇し自然エネルギーの脅威を体感することになりました。そこで感じたのが自助・共助の重要性や防災・減災教育の必要性でした。私の好きな言葉に寺田寅彦先生の「天災は忘れた頃にやって来る」、「自然ほど伝統に忠実なものはない」という言葉があります。災害を防ぐには、人間の寿命を十倍か百倍に延ばすか、あるいは地震・津波の周期を10分の1か100分の1に縮めればよいのですがそれは不可能です。残る唯一の方法は人間がもう少し過去の記憶を忘れないように努力する必要があります。

 東日本大震災の発生により太平洋側の南海トラフ巨大地震や首都直下地震の調査・研究が活発化しております。しかしながら日本海側では1983年の「日本海中部地震」や1993年の「北海道南西沖地震」以降、大きな津波は発生しておりません。そのため日本海側の人々の津波に対する記憶や危機感の風化が懸念されているところです。そこで津波防災において日本海沿岸の地域社会に少しでも貢献したいと考え、さまざまな縁があり博士課程で「日本海沿岸の津波堆積物」の研究を行うことになりました。

 社会人として在職したまま通学するにあたり、職場や指導教官の理解なしには不可能です。しかしながら地域社会研究科には、さまざまな分野で経験を積んだ社会人学生が多く在籍することから夜間や休日に開講する授業も多く、また研究領域も多岐にわたるため非常に刺激的な研究科です。
 特にこれまでの経験を活かしそれぞれの地域社会というフィールドに各々の研究成果を還元したいと考えている社会人の皆さんには最適な場所であると考えます。

 最後に人生の転機に、再び進学という「新たなチャレンジ」というわがままを理解してくれた家族に感謝して「家族」・「仕事」・「研究」を両立していきたいと思います。

弘前大学大学院地域社会研究科 案内(PDF)

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