弘前大学大学院 地域社会研究科

地域文化研究講座(平成23年度入学)小野 寿文

自分が見える研究

地域文化研究講座(平成23年度入学)小野 寿文

 これまでの私の活動は、作曲活動と教育活動の2つの活動に大別できます。学部・修士課程と私は弘前大学で作曲を中心に音楽を学びました。青森県作曲家協会員としても作品を出品しています。その活動に加え、修士課程修了後は青森県内の中学校で講師をすることになりました。

 音楽教師として教育現場にいると、自分が何か「とまどい」を感じながら教育活動をしていることに気付きます。その「とまどい」は、これまでの作曲活動を通して実感する音楽とは「何かが」違うということに起因していることは明らかでした。しかしながら、多忙な日常の中ではそのような疑問はいつの間にか霧散し、日常に埋没してしまう現実がありました。

 そのような日常の中で、地域社会研究科のことを知り、博士論文に着手することで、これまでの音楽及び音楽教育での経験を言語化することにより相対化しようと考えました。入学後は、音楽教育学、サウンドスケープ論をはじめとして、社会心理学、民俗学などさまざまな分野の先生方に、多様な研究方法を教えていただきました。これらの講義を受講したことで、自分が抱いていた疑問や「とまどい」が、「音楽教育・教育現場」のフィールド調査という形で成果となりつつあります。

 また、2012年3月に弘前大学で開催された日本音楽教育学会東北地区例会や2013年7月にシンガポールで開催されるThe 9th Asia-Pacific Symposium of Music Education Researchでアクセプトされた研究論文等によって、研究成果を具現化することができたのも、地域社会研究科に在籍したことによる貴重な経験です。これらの研究発表では多様な視点や、更に有効な調査・研究方法についての示唆が得られました。

 私の研究テーマは参与観察を基盤とした音楽教育実践の相対化です。実際の教育現場で日々子どもたちに接している自分だからこそ発見できた研究テーマだと考えています。そして、研究調査を通し教育現場を相対化・言語化することで、現場の自分自身も顧みることができ、授業の改善にも役立っています。

 音楽教育という分野は地域文化に大きく貢献します。なぜならば、学校教育はこれまでの文化について知り、これからの文化を創造していく基礎もしくは根幹になる力をはぐくむという目的も持っているからです。故に、研究により音楽教育を深めていくことは、文化の発展に少なからず貢献できるものと考えます。一度社会に出た人間が、再び研究することは、大変意義深いことなのです。

弘前大学大学院地域社会研究科 案内(PDF)

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