弘前大学大学院 地域社会研究科

地域文化研究講座(平成22年度入学)丸山 浩治

社会人だからこそ知り得る地域社会の重要性

地域文化研究講座(平成22年度入学)丸山 浩治

 人間の思考は、生まれ育った環境や文化、すなわち地域社会の影響を強く受けてその枠組みが形成されるという考え方があります。これに基づけば、自己を知るためには地域社会を深く知ることが重要といえます。地域社会を深く知ることで、その場が持つ意味、その場しか持ちえない意味を理解することが可能となり、それが自己に還元されて、私の位置や意味を認識することができるのです。さまざまな事柄が広域的な物差しで考えられるようになっている現在でも、人間個々の基本は身近なコミュニティにあることに変わりはなく、逆に地域を知ることが自分の立ち位置を知る上で非常に重要なことだといえます。

 しかし、一口に地域社会といってもさまざまな形があり、纏まりがあり、視点によってその捉え方は実に多様です。私たち地域社会研究科で学ぶ者は、各々の専門分野から既存の社会を見つめ、新しい地域社会を創造することを目的として研究を行っています。

 私は埋蔵文化財の発掘調査・研究・普及に関する職務に従事する傍ら、昨年度本研究科に入学し、過去に起こった火山災害の痕跡を鍵として当時の地域社会の様相を捉えその動向を調査・分析すること、そしてこの先人たちの動向から学び、将来に活かすことを目的とした研究を進めています。「過去に学べ」「歴史に学べ」とよく言われますが、それは個々の遺跡にも通じます。ある遺跡がその地に形成された意味を考えることが、現代の地域社会を、ひいては未来を考えるための言説となりうるのです。

 地域社会の重要性や研究の必要性を感じるようになったのは、社会人になってからのことです。
 さまざまな現場経験を経て、最前線で地域社会・文化に関するさまざまな問題・課題に接して初めて意識するようになりました。実地から生じる意識は、いわば「生きた」意識と言えます。実際の社会活動を経ねば意識すらしない問題・課題があることは間違いなく、それを探求することが地域社会の今後にとって重要なことです。本研究科は、そのような問題意識を持つ社会人に門戸が開かれています。研究範囲が地域政策・文化・産業と多岐にわたることも特徴です。一度社会を経験し、思想や思考が醸成された社会人であるからこそ可能な研究があるはずです。そしてその研究は、自らの将来に、そして地域社会の未来に資するものと確信しています。

弘前大学大学院地域社会研究科 案内(PDF)

弘前大学大学院地域社会研究科
〒036-8560 
弘前市文京町1番地
弘前大学教育学部4F
TEL:0172-39-3960
お問い合わせ・アクセス

ページ上部へ戻る