「弘前大学の三つの方針」解説

解説:入学者受入れの方針(アドミッション・ポリシー)

 弘前大学の入学者受入れの方針は、「学力」「行動力」「意欲」の3つの要素で構成されています。これらの要素は、初中等教育において育むべき「学力の3要素」を踏まえたものです。
 「入学後に修める教養教育と専門教育の基礎となる学力」は、「学力の3要素」の中の「基礎的・基本的な知識および技能」と対応しています。同じように、「自立した個人として,または多様な人々と協働して,国際社会や地域社会に参画していこうとする行動力」は、「知識・技能を活用して課題を解決するために必要な思考力・判断力・表現力等」に、「生涯にわたって知的好奇心を持ち続け,知的・人格的に成長していこうとする意欲」は「主体的に学習に取り組む態度」に対応しています。
 「学力の3要素」と対応する形で、入学者選抜の方針を作成した理由は、学生を主体的・能動的な探求者へと育んでいくためには、初中等教育における学習成果を活かすことが欠かせないと考えているからです。

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解説:教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)

 弘前大学の教育課程では、「学力」「行動力」「意欲」を発展させた「見通す力」「解決していく力」「学び続ける力」を育成していきます。

 「見通す力」とは、学術的な知識を活用して自然や社会を照らし、自然の神秘や社会の深奥を見つめ直す力です。
 ニュートンは「私が遠くを見渡すことができたのは、私が巨人の肩の上に乗っていたからだ」と言う言葉で、先人が積み上げてきた知識を土台として、さらに新しい知識を生み出していくことの重要性を説いています。
 学生に「ニュートンになれ」とは言いません。しかし、「ニュートンと同じ気構えで、学問を幅広く、そして奥深く学んでいきましょう」とは言いたいところです。それによって、自分一人ではわからなかったような謎も、きっと解き明かすことができるようになるはずです。教養教育と専門教育を通して、学問をしっかりと修めていきましょう。

 「解決していく力」という言葉には「継続」のニュアンスを込めています。我々は学生に学術的な問題を解いたり、地域社会や国際社会の問題を解決したりしてほしいと願っています。ただし、それと同時に、学術的問題や社会的問題の解決は、一朝一夕では達成できないような難しいチャレンジであることも承知しています。だからこそ「解決する力」ではなく「解決していく力」という言葉を選びました。「解決していく力」とは、今の自分では解決できないような困難な問題に直面した時に、簡単に放り出すのではなく、改めて知識を学びなおしたり、自分の技能を向上させたりしながら、問題解決に向けてじっくりと取り組んでいく力です。
 弘前大学の教育課程において、学生は様々な形で問題解決能力を問われる場面に出くわします。いずれの場面でも、問題解決は簡単ではないと思いますが、教職員もしっかりとサポートしますので、問題解決にじっくりと取り組んでいってほしいと思います。

 「学び続ける力」のポイントは「無知の知」です。無知の知とは、どんな人間だって完全な知識を獲得することはできないのだということを自覚し、今の自分の限界を乗り越えようと絶えざる自己研鑽を行なっていくことです。謙虚になって自己研鑽を続けるか。自分の力を過信して怠け者になってしまうか。ここに人生の大きな分かれ道があります。
 こういう風に言うと、なんだか学び続けるということは、修行や苦行の一種のように思えるかもしれませんが、実はそうではありません。今まで知らなかった知識を得ることは楽しいことですし、昨日できなかったことが今日できるようになるということで、大きな達成感を味わうことができます。
 弘前大学の教育課程を通して、「無知の知」を心に刻み、謙虚に、そして楽しく学んでいく習慣を身につけていきましょう。

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解説:卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)

 弘前大学の学位は、主体的で能動的な探求者に対して授与されます。ここで言う探求者とは見通す力・解決していく力・学び続ける力を有し、「自分の頭と体をフルに活用して、自ら問題を設定し、それを解決していく人」のことです。
 この背景には、日本社会が工業社会から知識基盤社会へと変化しつつあるという問題意識があります。かつて日本は西洋近代国家、簡単に言えばアメリカやヨーロッパの真似を行い、「追いつけ追い越せ」で国を富ませる努力を続けてきました。この方針はかなり成功し、特に経済成長という点では、大成功と言っても良いほどの成果を上げました。しかし、こうしたキャッチアップ路線は一度追いついてしまうと、もはや通じません。これからは自分で何を目指すのか、何を行うのか考えるのか個人あるいは社会の単位で、しっかりと考えなければなりません。いわば、フロントランナーとして、新しい未来を切り開いていくことが求められるのです。
 卒業認定・学位授与の方針には「弘前大学は国際社会や地域社会のフロントランナーを育てるのだ」という教育理念を込めています。弘前大学への入学を考えている方々あるいは在学生の皆さんにも、この理念をしっかりと共有していただきたいです。

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弘前大学における三つの方針(ポリシー)
弘前大学は,「卒業認定・学位授与の方針」(ディプロマ・ポリシー)と「教育課程編成・実施の方針」(カリキュラム・ポリシー)を十分に理解し,以下に掲げる学力・行動力・意欲を有する学生を求めています。
授業科目・方法・内容など(学年歴・シラバス)
年間スケジュールや学部・学科ごとの授業科目、授業方法、授業内容など
キャンパスライフ(弘前大学の大学生活において)
窓口利用案内やサークル・課外活動、学生寮、経済支援、生活支援など