弘前大学 農学生命科学部附属 白神自然環境研究センター 白神山地で学び世界を見つめる

観察園の一時利用制限につきまして「クマの出没」

最近、白神自然観察園周辺および園内にてクマの目撃情報があり、またセンサーカメラによりクマが撮影されています(9月30日現在)。そこで観察園の一般の方のご利用を制限させていただく事になりました。しばらくは閉鎖し、経緯を見守りたいと思います。特別な事情があり、利用される方は事前に当研究センター0172-39-3706および3707まで事前にご連絡くださいますようお願い申し上げます。

講演会「津軽半島の水辺から美しい水生植物の世界へ」開催のお知らせ

8月24日土曜日に弘前大学にて講演会「津軽半島の水辺から美しい水生植物の世界へ」を開催いたします。
青森県ではつがる市におけるガシャモクの生育確認などにより、水草や水辺環境への関心が高まりつつあります。
この度、水草研究会の全国集会が弘前で開催されることもありまして、3名の水草、水辺研究者の方にご講演いただくことになりました。よろしければ是非お越しください。
事前申し込みは必要ありません。入場無料です。

 

1.日時:2019年8月24日(土) 10時~12時

9:30-     開場
10:00-10:05 開会の挨拶
10:05-10:35 「みんなでのぞいてみよう、水草の世界」(志賀隆 新潟大学准教授)
10:35-11:05 「もう一つの水草の仲間?車軸藻類について」(加藤将 新潟大学助教)
11:05-11:45 「屏風山湖沼群の生物」(大高明史 弘前大学教授)
11:45-11:55 質疑応答
11:55-12:00 閉会の挨拶

2.会場:弘前大学創立 50 周年記念会館・岩木ホール <事前申込は不要です。>

3. 要旨:
津軽半島の水辺には、美しく面白い世界が広がっています。
水生植物や水生生物の研究者が語る水辺についての講演会です。青森県ではなかなか話を聞くチャンスがない水草研究者や長年津軽半島の自然をみてこられた
研究者の貴重なお話が聞けます。短い時間ですが是非ご参加ください。

講演会チラシ

共催:水草研究会、弘前大学
後援:津軽植物の会、青森自然環境研究会、一般財団法人弘前市みどりの協会

お問い合わせ先:
弘前大学農学生命科学部附属白神自然環境研究センター 山岸 洋貴
電話・FAX:0172-39-3706 hyama@hirosaki-u.ac.jp

絶滅危惧植物「ガシャモク」が生育する青森県つがる市の池が全国屈指の水生植物の多様性を示すことを発見

一昨年(2017年)につがる市から発見された「ガシャモク(ヒルムシロ科)」が生育する池に,ガシャモク以外にも様々な水生植物が生育しており,その多様性と希少性が全国屈指であることがわかりました。この結果は,発見されたガシャモクだけでなく,この池そのものが,国内における水生植物の保全上重要であることを示すものです。新潟大学教育学部の首藤光太郎研究員(2019年3月まで在籍,現北海道大学・助教)および志賀隆准教授,弘前大学農学生命科学部附属白神自然環境研究センターの山岸洋貴助教らに加え,市民グループである津軽植物の会や青森自然環境研究会などの多くの組織や研究者が参加した研究グループによる共同調査によって明らかになりました。論文は,Journal of Asia-Pacific Biodiversity誌に2019年2月23日(日本時間)にオンライン公開されました。

Shutoh K, Yamanouchi T, Kato S, Yamagishi H, Ueno Y, Hiramatsu S, Nishihiro J, Shiga T. The aquatic macrophyte flora of a small pond revealing high species richness in the Aomori Prefecture, Japan. Journal of Asia-Pacific Biodiversity (in press). doi: 10.1016/j.japb.2019.02.006

調査の背景

一昨年(2017年),希少水生植物ガシャモク(Potamogeton lucens :ヒルムシロ科ヒルムシロ属)の新たな産地が,青森県つがる市のある池から発見されました。国内2ヶ所目の現存自然集団で,これまで知られていた同種の国内の北限を500 km以上更新することとなりました。

この池には,一見してガシャモクの他にも多様な水生植物の生育が確認できました。また,池内にどのような水生植物が生えているかを明らかにすることは,ガシャモクを保全していく上で重要です。そこで,2017年から2018年にかけて,池内で水生植物相の調査(池内に生育する水生植物種をリストアップすること)を行いました。

成果

調査の結果,この池にはガシャモクのほかにミズオオバコやイトイバラモなどの15種のレッドリスト掲載種(環境省または青森県)を含む,合計57種類にもおよぶ水生植物が生育していることが明らかになりました。日本の湖沼に生育する水生植物データベースを用いて現存種数と希少性(環境省レッドリストに掲載された種をランクに基づいて傾斜配点したもの)を評価したところ,2001年以降に調査が行われた66湖沼の中で,現存種数および希少性はともに4位となりました(※2001年以降に水生植物相調査が行われた湖沼がわずかであるため,実際の種多様性および希少性を示す順位とは限りません)。この結果は,ガシャモクの生育する池が,日本国内における水生植物の保全上,重要な池であることを示唆します。上位の湖沼のほとんどが大型の水域である一方で,調査した池の面積がわずか0.14 km2ほどであることを考慮すると,驚くべき多様性であると言えます。

この池がなぜこのような多様性と希少性を示すことになったかは,現時点では明らかになっていません。現在もつがる市の多くの水辺に多様な水生植物が生育していることや,人為的な撹乱を受けて池が誕生した結果,多様な環境を内包するようになったことなどが関係した可能性があります。また,この池は誕生から比較的歴史が浅く,今後環境が変化していく可能性もあります。継続的な調査によって,経過を見守り,原因を探っていく必要があります。

 

 

白神自然観察園オリジナルカレンダー2019

弘前大学農学生命科学部附属白神自然環境研究センター白神自然観察園オリジナルカレンダーはこちらからダウンロードできます。
今回の図柄は白神岳気象タワーに設置されているインターバルカメラの画像を利用しました。向白神岳の季節変化をお楽しみください。

ダウンロードはこちらから ⇒calender 2019

観察園は冬季閉園中です。

こちらでお知らせするのが遅くなりましたが、白神自然観察園は只今閉園中です。
白神ラインは砂小瀬ゲートから閉鎖されておりますので、来年度の開園は通行止め解除以降になる見込みです。

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