弘前大学

地域戦略研究所、ウィンドファームつがる見学会を開催

2020.09.03

弘前大学地域戦略研究所は令和2年8月21日(金)、つがる市のウィンドファームつがる見学会を開催し、地域戦略研究所、地域共創科学研究科、理工学研究科の学生13名、教職員12名、計25名が参加しました。
ウィンドファームつがるは、日本最大規模の風力発電所で、平成29年10月から建設が開始され、令和2年4月、運転を開始しました。発電容量は121,600kW(38基×3,200kW)で、青森県総世帯数の5分の1となる約9万世帯分の発電量が見込まれています。
本見学会は、新エネルギー研究部門を持ち、地域の再生可能エネルギーの研究を進めている地域戦略研究所と地域共創科学研究科の共催で、再生可能エネルギーを身近に感じることで、地域における風力発電の意義を考えることを目的に実施されました。なお、昨年は風車の建設現場等の見学会を実施しています。
見学会で参加者は、まずウィンドファームつがるを運営する株式会社グリーンパワーインベストメントの担当者の方からウィンドファームつがるの概要の説明を受け、建設の過程の映像資料を視聴しました。また、株式会社グリーンパワーインベストメントの会社概要についても説明があり、再生可能エネルギー事業の開発、建設、運営と併せて、再生可能エネルギー事業は地域の産業として根差し、地域の理解を得ながら実施していく必要性から、地域の農業振興にも取り組んでいる旨の紹介があり、参加者へつがる市の名産で地権者の畑から取れたてのメロンが振舞われました。
一行はその後、計38基の風車のうち、12基の風車が林立する「南サイト」へ移動し、実際に風車を見ながら、発電の仕組みや風車の特徴などについて説明を受けました。見学中にちょうど、効率よく風を受けられるようブレード(風車の羽の部分)の角度が変わるタイミングがあり、学生から「1日何回くらい角度が変わるのか」と質問が出ると、担当の方から「日により違い、コンピュータで都度制御している」旨説明がありました。また、畑の真ん中に風車が立っていることから、畑仕事をしている方にも親しみを持っていただきながら事業を実施していくことが大事であることが強調されていました。

その後、建設に必要な部品を運び入れた津軽港(旧七里長浜港)へ移動し、津軽港から陸揚げされた部品を、深夜に屏風山広域農道(通称メロンロード)を通って現場まで運んだことなど、建設当時の様子について説明がありました。
最後に、学生から「実際に見ないとわからないことなので、見られてよかった。」と御礼が述べられ、見学会は終了しました。
参加者にとって、地域と共にある風力発電事業の意義を感じる、充実した見学会となりました。
■昨年度の見学会の様子はこちらから

参加者の集合写真

スライドで説明を受ける参加者
北サイトの21基。38基が見渡せる平野から
学生の質問に答える担当者
津軽港にて説明に耳を傾ける参加者
最高到達点約150mの風車を見上げる参加者