弘前大学大学院 地域社会研究科

地域文化研究講座

弘前大学大学院 地域文化研究講座

地域固有の文化を再発見して、地域社会の活性化に活用する施策を探る講座です。

選択科目 6単位
演習 4単位
特別研究 4単位

詳しい講座内容 講座について
その他の講座の授業内容
授業内容・シラバス

選択科目

【選択科目】地域社会動態論 平井 太郎
 現代日本の地域社会は人口減少の影響を強く受けつつある。特に青森県等の条件不利地域では消滅可能性が指摘されるなど深刻である。この授業では青森県とその周辺地域を主に想定しながら、人口減少による影響をポジティブに転換する方途や人口減少を問題としない社会を構想する可能性について具体的に検討する。

【選択科目】埋蔵文化財の保護と活用 関根 達人
 文化財保護行政のなかで大きなウエイトを占める埋蔵文化財の調査・保護・活用のあり方について、各地の実例をもとに学び、問題点や課題を探る。その上で、地域振興と埋蔵文化財の保護の調整を如何に図るか、より良い方向性を追求する。
【選択科目】民俗文化と地域社会 山田 嚴子
 東北における従来の民俗文化の研究史を批判的に検討し、東北地方をフィールドとした民俗研究の新たな可能性について、具体的な題材を取り上げながら検討していく。
 また、民俗文化を「資源」として扱うことでもたらされる危険性と、眼前で起こっている民俗文化をとりまく文脈の変化を捉えるための視角、方法も併せて検討する。
【選択科目】メディア文化論 羽渕 一代
 メディア研究を進めるためには、先行するメディア研究史の知識を習得したうえで、新しいメディア技術の動向と新しいメディアの活用についての理解が必要となる。しかし新しいメディア利用の研究について、対象に対するアプローチの手法を考えることも同時に重要となる。この授業ではフィールドワークや調査票調査による成果を検討し、モデルの説明力についても議論する。そのための素材としてエヴァ・イロウツの書籍をとりあげ、原書講読をおこなう。
【選択科目】日本宗教文化史と地域社会 原 克昭
 津軽地域を基調とした寺院・神社に伝わる文献資料群(聖教・古典籍)の調査研究を通して,宗教文化史的検証をはかるとともに資料保存と活用方策について考える。
【選択科目】地域サウンドスケープ論 今田 匡彦
 サウンドスケープ(soundscape)とは、カナダの作曲家R.マリー・シェーファー(R.MurraySchafer)によって提唱された思想である。サウンドスケープは、風景を表すlandscapeの接尾語scapeと、音soundを繋げたシェーファー自身による造語で、自然界の音、都市の喧騒、楽音のような人工音など、我々を取り巻く音すべてを1つの風景として捉えるとともに、ある特定の地域で、人々がそこに鳴り響く音をどのように認識し価値付けているのかを知るための概念である。
 本講義では、このサウンドスケープ論を基盤に、特定地域の音環境と音楽の関係を、芸術論、身体論、音楽教育を踏まえつつ、検討していく。
【選択科目】地表環境動態論 小岩 直人
 白神山地を含む西津軽地域における、地形および気候の成り立ちと、そこで行われてきた人間活動の関係を検討する。特に、日本でもトップクラスの隆起量を有する白神山地の地形の特徴、約10万年周期で繰り返される気候変化に伴って形成された海成段丘や河成段丘の発達過程、そこで営まれている人間生活について、現地調査をふまえながら考察する予定である。本講義では、座学と並んでフィールドでの調査・体験を重視する。
【選択科目】地域植物生理生態論勝川 健三
 白神山地を含む津軽地域において,バイオームを構成する植物群集を対象に,その成り立ちと人間活動の関係を考察する。特に,1回または多回繁殖型の多年草を詳細に検討することによって,植物群集の生活史を理解するほか,保全のあり方について考察する。
【選択科目】近現代の日本と地域大谷 伸治
 近現代の日本と地域にかかわる研究書を講読する。令和4年度は、戦中・戦後文化論に関する文献を講読する予定としている。(ただし、受講生の関心によっては、文献を変更することがある。)

演習

【演習】 平井 太郎
 担当教員が現在、青森県内外の地域で進めているアクション・リサーチに参画し、その応用能力を身につける。アクション・リサーチとは研究が研究対象に与える影響を検証・明示しながら進めるものであり、学問的にも社会的にも注目を集めている手法である。担当教員は、移住者受け入れによる人口減少地域の変容等、複数の主題でアクション・リサーチを進めており、履修者には研究協力者として参与してもらう。

【演習】 関根 達人
 弘前大学人文学部附属亀ヶ岡文化研究センターの資料を用いて、学術資料の展示や展示解説書・図録等にどのように活かすべきか考え、考古資料の効果的な公開方法を実践的な体験のなかで学ぶ。
【演習】 山田 嚴子
 東北における民俗信仰に関わるフィールドワークの記録を検討し、調査方法、分析の視角などについて議論しながら、残された課題、何が記述されてこなかったかを明らかにしてゆく。
【演習】 羽渕 一代
 現代社会はメディア社会であるといわれて久しい。メディア技術の普及やメディアコミュニケーションのあり方が関わる新しい社会現象が頻発している。人々の意識や行動といったメディアに対する態度に関する実証的研究も積み上げられてきた。このような現象を社会学的な物の見方(方法論・捉え方)を学ぶ。その上で,メディアの歴史社会学,近代とメディアの関連,メディアと現実の社会構成などについて具体的事例を通じて分析する力を習得する。
【演習】 原 克昭
 青森県の宗教・歴史・文化に関する受講者のテーマに即して、文献講読・調査演習および報告合評することで研究を深めてゆく。
【演習】 今田 匡彦
 リスニング・ウォークによる音環境への立ち会い方、基調音(Keynote Sound)、信号音(Sound Signal)、標識音(Soundmark)、音事象(Sound
Event)などの概念によるサウンドスケープの分析法を学ぶ。
【演習】 小岩 直人
 西津軽における地形に関する文献を熟読し、その研究の意義および問題点について議論を行う。
 さらに、調査地域の地形図の読図、空中写真判読を行った上で、現地調査を実施する。現地調査においては地形測量や地形・地質の観察など地形学的な調査手法を習得し、そこで得られた試料を室内において整理・分析を行う。本演習は、これらの作業を通し、既存研究に関して、受講者による客観的な評価を行うことを目的とする。
【演習】 勝川 健三
 白神山地を含む津軽地域に見られる植生で野外調査および屋内分析を実施,1回または多回繁殖型の多年草を対象にその開花生理,繁殖様式,生態を理解し,保全のあり方について考察する。
【演習】 大谷 伸治
 文献を講読し、日本近現代史研究の方法について理解を深める。令和4年度は、メディア史に関する文献を講読する予定としている。(ただし、受講生の関心によっては、文献を変更することがある。)

特別研究

【特別研究】 平井 太郎
 青森県をはじめとする多くの日本の地域社会の展望を切り拓くためには、これまでの地域社会学、都市社会学、環境社会学といった枠組みや社会学、人類学、地理学などの学問領域を乗り越える新たな視座が求められている。この授業では、先端的な研究業績を共有することにより、履修者それぞれオリジナルな地域社会研究の機軸の獲得を目指す。

【特別研究】 関根 達人
 北海道松前町を例に、様々な文化財を活かした地域の活性化の実態と課題を考える。
【特別研究】 山田 嚴子
 東北における民俗誌の蓄積を明らかにし、記述された時代の資料をとりまく状況、記述上の問題点、残された課題などを明らかにしながら、今後の民俗誌記述のあり方を考察する。
【特別研究】 羽渕 一代
 学位論文執筆のためのテーマ設定を行い、仮テーマを設定後、受講者の発表をもとに、先行研究の検討、問題点の整理、調査方法、研究方法の指導を行う。
【特別研究】 原 克昭
 青森県の宗教・歴史・文化に関する受講者のテーマに即した研究の成果を体系化させ、学術的視座から立論・論述する。
【特別研究】 今田 匡彦
 芸術をめぐる諸問題を、サウンドスケープ、音楽、音楽教育、身体、哲学などをキーワードに検証する。
【特別研究】 小岩 直人
 人間が生活を営む上で地形は最も重要な基盤のひとつとなっている。本講義においては、受講者が選択した研究対象地域において、既存研究の問題点を見いだし、演習で習得した地形学的な調査手法や解析手法を用いて、その問題点を解決する能力を養う。
【特別研究】 勝川 健三
 テーマを決め,実験計画を立案し,実践していく。ひとつの1回または多回繁殖型多年草を任意に選び,それが自生する植生を定期的に訪れて野外調査を行うほか,試料を入手,屋内での解剖調査を定期的に行い,対象植物の開花生理,繁殖様式を明らかにする。
【特別研究】 大谷 伸治
 指導する学生の研究内容・研究進捗状況に合わせ、相談の上、内容を検討しながら実施する。研究テーマについての指導を行うとともに、調査方法、研究方法、論文の執筆方法について指導する。

地域社会研究科 各講座の授業内容・シラバス

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