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平成25年度学位記授与式告辞(平成26年3月20日)

平成25年度学位記授与式告辞(平成26年3月20日)

 本日ここ弘前市民会館において、多くのご来賓とご家族のご臨席の下、平成二十五年度の学位記授与式を挙行するにあたって、一言告辞を述べさせていただくことは私にとって大きな喜びとするところです。

 月日の経つのは早いもので、皆さんの学生生活がいよいよ終わろうとしています。皆さんの中には引き続き大学院に進学される人も居るでしょうが、ここで一旦、学生生活を総括し、新たな決意で次の勉学に臨むことも大切だと思います。いずれにしても、「歳月人を待たず」という言葉にもあるとおり、誰でも過ぎた日々に関して幾ばくかの反省や後悔を感じるものなのかもしれません。皆さんが今、自分自身の学生生活をどう受け止めているかは、それぞれかと思いますが、間違いなく、皆さんの学生生活は楽しく有意義なものであったと私は信じています。それは、弘前大学の運営にあたる者としての自画自賛の言葉としてではなく、大学を中心に、さまざまな事柄に取り組むことによって、学び成長してきた皆さんを称える言葉として述べています。

 その意味で、今日卒業の時を迎えられた皆さんに、心からお祝いを申し上げたいと思います。皆さん、卒業おめでとうございます。皆さんが、弘前大学生として学んだことへの誇りを胸に卒業され、そして今後の社会で存分に活躍する決意を新たにして下さるよう願って止みません。

 ところで、昨年の学位記授与式は弘前市民会館が改修中であったため、弘前大学体育館で行いましたが、今年はまた新装なったこの市民会館を会場にさせていただいています。毎年市民会館を会場に盛大な学位記授与式を挙行できることに関して、弘前市長さんをはじめ、関係の皆様に感謝申し上げる次第ですが、これに限らず、弘前大学における教育研究活動や学生生活に対しては、地域からの大きなご支援をいただいています。卒業される皆さんには、これまで直接、間接に支援して下さった地域の方々への感謝を是非忘れないでいただきたいと思います。

 さて、大学の役割は、さまざまな教育研究活動を通して、最終的には社会の発展に寄与することとされており、弘前大学の学生・教職員もそのことを十分理解していただいていると思います。社会から大学に対しては、イノベーションを推進する人材の育成が求められていますが、私たちが目指すべきイノベーションの本態は、学問の成果を社会に役立てること全体を意味しているものと考えられます。イノベーションを達成するためには、確固たる学問の裏付けが無くてはなりません。大学における学問がそのすべてに直接応えるものではないとしても、皆さんは、これまで学び獲得してきた知識、技術、その他、皆さんの能力の全てを活かして社会の発展に貢献していくことが求められています。それは大きな努力を要する仕事になると予測されますが、その成否にかかわらず挑戦する価値があるのは間違いありません。今後も是非、社会への貢献を目指して、新たな可能性に積極的にチャレンジする人であり続けて欲しいと思います。

 そのためには、引き続き学問を追究する姿勢が必要です。ここで言う学問は、皆さんがこれまで関わってきた学問とは、いささか異なるものになるかもしれません。今後皆さんがどのような世界で活躍するにせよ、新たなことを学び身に付ける姿勢を忘れないでいただきたいと思います。

 加えて、引き続き教養を身に付けることも忘れないでいただきたいと思います。弘前大学では「二十一世紀教育」という名の下に教養教育を実施しており、皆さんも受講してきたと思いますが、教養は私たちが一生をかけて身に付けるものであり、さらに言えば、一生をかけても身に付けることなどできないものかもしれません。大学の教養教育は、学ぶための指針の一つであり、大学を卒業した後も、自らの努力を続けることは可能です。教養を身に付けるのはそれを誇示するためではなく、人間としての基本であり、また、皆さんそれぞれの専門的能力を社会で活かすためにも必要です。教養人を目指すことをどこまでも追究して下さるよう、そして、今後も学び続けることを決して忘れないよう心からの激励を皆さんに送りたいと思います。

 終わりに、本日卒業される弘前大学生を今日まで支えて下さった、ご家族の方々や弘前市民の方々をはじめ、多くの方々に私からも感謝を申し上げます。そして、卒業生の皆さんにとっては、弘前大学で学んだ青春の一時期が、他には代え難い良い思い出としていつまでもとどまることを願い、そしてなにより、皆さんの今後のご健勝とご多幸を心からお祈りして、告辞といたします。

平成26年 3月20日

弘前大学長 佐藤 敬

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