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平成29年度大学院学位記授与式告辞(平成30年3月23日)

 春の到来は長く厳しい冬を経てこそ、一層喜びに満ちたものになると思いますが、そんな中、本日ここ弘前大学創立五十周年記念会館みちのくホールにおいて、平成二九年度の大学院学位記授与式を挙行できますことは、本学職員にとって大きな喜びとするところであります。まずもって、本日、修士あるいは博士の学位を取得された皆さんに心よりお祝いを申し上げます。大変おめでとうございます。
 本来、学問に終わりはないものの、高等教育の一つの区切りとして、大学院の学位記授与式には本学にとっても大きな意義があると感じます。学問そのものと、その結果としての人材育成のみに必ずしも価値を置くことのできない現在の高等教育の在り方を残念に思う部分もありますが、しかし、本日大学院を修了される皆さんは、今後、地域の人材として、我が国の、あるいは世界の人材として活躍されることを確信し、それが故に、弘前大学は高等教育機関としての役割をしっかりと果たしていると言って間違いないと思っています。
 歴史的に、近世以降に成立した新しい社会においては、早い時期から高等教育機関まで整備されてきたのは事実で、先験的に社会の発展のためには人材育成が不可欠との判断があったものと言えます。例えば、有名なハーバード大学の創立は、ヨーロッパからアメリカ大陸への移民が本格的に始まった直後の一六三六年にまで遡るそうです。さらに言えば、紀元前の社会においてもそのような例は少なからずありました。特に国立大学である弘前大学としては、学士課程教育はもちろんのこと、大学院教育にも力を入れることが大きな役割であり、本日、学位を取得された皆さんの姿は、その証でもあります。どうか、弘前大学大学院研究科で学んだ成果を、いかなる形でも良いと思いますが、今後のキャリアにおいて遺憾なく活かしていただくよう願っています。
 我が国は、先進国の中では大学院修了者が少ない国であり、従って皆さんの存在は大変貴重であります。これまで長きにわたって学問を追究して来られたことについては、一義的に皆さんの努力によるものであり、それを大いに称え敬意を表するものです。加えて、今日までの日々の中でご家族や教職員はもちろん、多数の人々のお世話があって本日の学位取得を迎えられたことは間違いありません。そのことを決して忘れず、今後社会において求められる役割をしっかりと誠実に果たして下さるよう願って止みません。
 終わりに、皆さんお一人おひとりのご健勝とご多幸を祈念申し上げて告辞と致します。

平成30年3月23日

弘前大学長  佐藤 敬

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