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平成28年度秋季入学式告辞(平成28年10月3日)

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 秋色まさにたけなわの中、本日ここ弘前大学大学会館大集会室において平成28年度秋季入学式を挙行できますことは、弘前大学の職員、学生にとって大きな喜びとするところであります。本日新たに弘前大学大学院の一員に加わっていただいた20名の皆さんを心から歓迎するとともに、皆さんにお祝いを申し上げます。ご入学、誠におめでとうございます。
 高等教育機関の目的は高度な教育研究の成果をもって、社会に貢献することです。そして皆さんは、既に社会貢献の担い手ですが、大学院での教育研究を経て、将来はその力をより高いレベルで発揮していただくべき人材です。我が国においては、今年から18歳に達すると選挙権が与えられることになりました。選挙権のみならず、18歳をもって成人とする制度改革も提唱されています。皆さんは既に成人に達していますが、制度の問題ではなく、それ以上に、事実上成熟した社会人としての歩みを既に歩んでいるとの自覚を持っていただくことが必要です。最早、大学は昔のように社会から一定の距離を置いた教育研究活動の場であってはならず、さまざまな面で社会に開かれたものになりつつあります。研究はもちろんのこと、学部教育においてさえ、学外のさまざまな専門家のご協力をいただきながら進める機会がますます多くなるのは間違いありません。大学院においては、より専門的な教育研究が中心になりますが、一方で、皆さんが自ら学びをデザインする機会も増えることと思います。皆さん自身がそのように努力していくことが必要です。
 我が国社会のリーダーとして、あるいは国際社会のリーダーとしての皆さんの活躍を担保するのは、コミュニケーション能力がその一要素であることは間違いなく、そのために言語能力は極めて重要ですが、それは必要条件ではあっても、十分条件ではありません。コミュニケーションの力は単に言葉に関連する能力ではなく、人としての総合力とでも言うべき力です。皆さんは大学院生活の中で多様な経験を積むことを通して自らの全人的教育に努めていただきたいと願っています。また、教育研究の国際化は弘前大学にとってきわめて重要な課題ですが、その一環として、皆さんの英語力の強化は不可欠な目標です。アカデミアの世界において学術的コミュニケーションの大部分は現実的には英語によって成立しています。是非そのための努力を積んでいただきたいと思いますが、しかしながら、最終的に大切なのは、「言葉を用いて何を語るか」ということです。繰り返しますが、大学院においては、これまでに比べてより多様な学びの機会が数多くあります。大学院に相応しい教育研究の姿を自ら求める努力を忘れないでいただきたいと願っています。
 私たちの生きている21世紀初頭の世界はあらゆる面で、未曽有の課題を抱えているように感じます。しかしながら、人類の歴史は常に未経験の課題への取組の歴史だったと言っても過言でありません。世界の未来は皆さんの双肩にかかっているとの気概をもって、学問に身を投じて下さるよう願って止みません。
 終わりに大学院においてさらなる学問を追究すべく決心された皆さんに満腔の敬意を表するとともに、今後、大学院生としての皆さんの日々が充実したものになるよう祈念して告辞と致します。

平成28年10月3日

弘前大学長  佐藤 敬

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