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平成29年度秋季入学式告辞(平成29年10月2日)

 津軽の地にも秋の深まりを感じる今日この頃ですが、そんな中、本日ここ弘前大学会館大集会室において平成29年度の秋季入学式を挙行できますことを大変喜ばしく思います。そして、本日弘前大学大学院に入学された皆さんを心から歓迎しますとともに、お祝いを申し上げます。皆さん、ご入学誠におめでとうございます。
 さて、弘前大学は「世界に発信し、地域と共に創造する」をスローガンに掲げ、教育研究活動に取り組んでいます。これは、約15年前に吉田豊 元学長の下で定められたもので、本学の在るべき姿を的確に表現していると思います。このスローガンを目指す上で達成しなければならない重要な課題の一つは、教育研究における多様性の確保であると私は考えています。
 その一環として、特に学部教育においては、地域の課題に関する自主的学習を取り入れており、大学院においては、教育研究課題として、地域との連携による取組も数多く進められています。地域との協力の下に学んだことは、この地域はもちろんのこと、皆さんの将来の活躍の場が何処になっても、間違いなく役に立つものと信じています。
 また、国際化も本学の重要な課題であり、海外に留学する学生や海外から迎える留学生を増やすことを目指しています。例え短期間ではあっても、海外に留学することによって、他では得られない貴重な経験が得られるものであり、弘前大学では、さまざまなプログラムによって、学生の海外経験を促す取組を実施してきました。皆さんも是非、積極的に参加して下さるよう願っています。本日も外国からの留学生の出席をいただいていますが、その数は、徐々に増えつつあるものの、現状では決して多いとは言えません。キャンパスの中で多様な学友と接することは、大学ならではの利点です。また、大学院の教育研究は、既にそれ自体が国際化の中にあり、国際学会をはじめ、海外の研究者との交流や海外調査などを中心にいろいろな機会があることと思います。
 元より学問には国境などありませんが、地域の産業や経済活動も最早地域に限定されるものではなくなっています。身近な例として、我が国の農産物輸出品目の第1位はコメの加工品である日本酒ですが、一次産品としての輸出第1位はリンゴであり、言うまでもなく、その大部分は青森県産です。リンゴの輸出においてリンゴ生産者の力が最も重要であることは間違いありませんが、流通、販売、代金決済をはじめ、地域の多くの人々の力が結集され、このような成果につながっていると言って間違いありません。本学の研究者も大きな貢献をしてきました。もう一つの例として、最近では介護人材を海外に頼る動きが普通になりつつありますが、介護事業そのものを海外で実施しようという動きさえあります。最早、国際化は大きな製造業や一流商社だけのものでないのは明らかです。皆さんの今後のキャリアが如何なるものであっても、豊かな国際的視点を持った人材として自らを育むことが社会から期待されています。そのためには、世界を視野に入れ、多様な学びを志向することが必要です。そのことを忘れず、そして挑戦的な学びを目指すことを幸いと受け止め、今後の学問に力を注いでいただきたいと願っています。
 終わりに、本日入学された皆さんの学生生活が実り多いものになることを祈念して、告辞と致します。

平成29年10月2日

弘前大学長  佐藤 敬

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