弘前大学

平成29年度第1回機器分析センターセミナー開催のお知らせ(8月4日開催)

2017.07.14

 機器分析センターでは、「核磁気共鳴装置(NMR)」に関するセミナーを開催します。
 NMRとは、試料中で原子核のおかれている環境について種々の微視的な情報を得ることができる装置であり、特に、1H核や13C核による高分解能測定は、低分子量の有機化合物、無機化合物から生体関連物質にいたるさまざまな物質の微細な構造に関する詳細な情報を得ることができる装置です。
 皆様の多数のご参加をお待ちしております。
◇ 日時  平成29年8月4日(金)
◇ 場所  下記プログラムのとおり
◇ 講師  日本電子(株)SI販促NMRグループ主査 朝倉 克夫 様
◇ 対象  教職員、学生、一般の方
◇ 参加費 無料
◇ 申込  7月25日(火)までに、件名を「8/4NMRセミナー希望」とし、
      ①名前、②所属、③役職、④連絡先(電話番号)、⑤希望する実習内容(ある場合)
      を記載してメール(kiki@hirosaki-u.ac.jp)にてお申込みください。
      定員に余裕がある場合は、当日参加も歓迎します。
◇ プログラム(一部のみでもご参加いただけます。具体的な内容は詳細をご覧ください。)

時  間 内  容 場  所
第1部 9:00~12:00 1次元・2次元NMRの基礎及びDELTA講習 理工1号館5階
第10講義室
第2部 13:00~15:00 NMR装置を使用しての実習 理工2号館1階
共通機器分析室1

◇ 担当  研究推進課 機器分析センター担当(内線3913)
      E-mail:kiki@hirosaki-u.ac.jp


◇ プログラム詳細

  • 第1部(1次元・2次元NMRの基礎及びDELTA講習)

  時間:9:00~12:00
  場所:理工1号館5階 第10講義室
  NMR測定の基礎(1次元 2次元測定の基礎及び分光計制御・NMRデータ処理統合ソフトウェア「Delta」の利用方法)について紹介します。
  途中休憩を挟みます。
【第1部要旨】
 NMRは有機化合物の構造を確認する上で無くてはならない分析装置の一つです。化学合成の現場ではNMR測定をしない日は無いと言っていいほど日常的に利用されていますが、それほど利用されているにもかかわらず「NMRは難しい」という声を耳にすることが少なくありません。NMRはその原理が量子物理学の範疇であるため、測定原理からデータの解釈に至るまで、とっつきにくい事この上ない分析装置であり、またNMR装置そのものは高周波回路技術の粋を結集して作られているため、化学者にとってはブラックボックスとなってしまっていることも否めません。近年の装置では測定がほぼ完全自動化されており、ボタンを押すだけでもそれなりに綺麗なスペクトルが得られます。しかしその背景を理解して使うか否かで、最終的なデータの質や見栄えは変わってきます。例えば試料調整ひとつ取っても、不均一な試料や歪みのある試料管を用いた場合に局所的な磁場の歪みを生じ、分解能不良の原因となることが少なからずあります。NMRの基礎をはじめとした本セミナーでは、NMR測定の流れに沿って注意すべき点やその背景をご紹介します。

  • 第2部(NMR装置を使用しての実習)

  時間:13:00~15:00
  場所:理工2号館1階 共通機器分析室1
 NMR装置を使用しての実習 (サンプル測定可能)
 実習は、デスカッション形式で、実際にサンプルを測定しながら、NMR測定の基礎と分光計制御・NMRデータ処理統合ソフトウェア「Delta」の取り扱い方について紹介します。希望する実習内容(希望がある場合)は、メールにて事前にお申し込みください。希望に合わせて、実習を予定します。