今回の学園だよりでは、「新学期を迎えて」と題し、学長・学部長からのメッセージと、新入生のみなさんの大学生活に向けた意気込みをお届けします。ぜひご覧ください。
1.巻頭言
学長挨拶
この春、弘前大学に入学された新入生の皆さん、ようこそ弘前大学へ。皆さんのご入学を、教職員を代表して心から歓迎し、お祝い申し上げます。
皆さんが中学・高校生活を過ごした数年間、社会は大きな変化と混乱の中にありました。コロナ禍による制約ある日常、急速な物価高騰、世界各地で続く紛争による不安定な国際情勢、さらにはSNSを介した犯罪や誹謗中傷の拡大など、若い世代を取り巻く環境も、決して穏やかなものではありません。先の見えにくい時代の中で、不安や孤独を感じたこともあったと思います。そのような状況の中でも努力を積み重ね、今日、この弘前大学の門をくぐった皆さんに、まずは敬意を表したいと思います。
大学進学は、決して皆さんの「ゴール」ではありません。むしろ、自分自身の可能性を広げ、自らの生き方を主体的に切り拓いていくための新たな出発点です。これから皆さんが生きていく社会では、「正解」を覚える力だけではなく、自ら問いを立て、多様な人々と対話し、困難な状況にあっても考え続ける力が求められます。生成AIをはじめとする技術革新によって、社会の仕組みや働き方は大きく変わろうとしています。しかし、どれほど時代が変化しても、人を思いやる心、自分の言葉で考えを伝える力、そして現実と真摯に向き合う姿勢の大切さは変わりません。弘前大学は、その力を育む場でありたいと考えています。
この弘前の地には、都会にはない豊かな自然と温かな人とのつながりがあります。厳しい冬を越え、春には岩木山を望む空の下で弘前公園の桜が咲き誇り、夏には弘前ねぷたまつりが街を熱気で包みます。四季の移ろいを感じながら過ごす日々は、皆さんの大学生活をより豊かなものにしてくれることでしょう。また、地域との距離が近いこの土地では、教室の中だけでは得られない多くの学びに出会うはずです。
本学では、専門分野の学びはもちろん、地域活動、ボランティア、海外留学、課外活動など、多様な挑戦の機会が用意されています。皆さんには、「失敗しないこと」よりも、「挑戦してみること」を大切にしてほしいと思います。大学時代は、失敗を恐れず、自分の可能性を広げることのできる貴重な時間です。一方で、皆さんにはぜひ心に留めておいてほしいこともあります。近年、若者がSNSを通じて犯罪やトラブルに巻き込まれる事例が後を絶ちません。匿名性の高い情報や、容易に利益が得られるように見える誘いの中には、人生を大きく狂わせる危険なものも潜んでいます。インターネット上の情報を鵜呑みにせずに、自分自身で考え、判断する力を養ってください。
物価上昇などにより、生活や将来に不安を抱えることもあるかもしれません。奨学金、学生相談、健康支援など、皆さんを支えるための様々な仕組みを準備しています。困ったときには、一人で抱え込まず、遠慮なく周囲を頼ってください。「助けを求める勇気」もまた、社会を生きていく上でとても大切な力です。
大学には、全国各地、そして海外からも多様な背景を持つ学生が集っています。価値観の違いに戸惑うこともあるでしょう。しかし、違いを知り、認め合い、ともに学ぶ経験は、皆さんの視野を大きく広げてくれるはずです。皆さんの大学生活は、すでに始まっていると思います。新しい友人との出会い、新たな学問との出会い、そして自分自身との出会いを、どうか大事にしてください。
弘前大学での学びが、皆さん一人ひとりの未来を切り拓く確かな力となることを、そして、この弘前の地で過ごす日々が、皆さんにとってかけがえのない時間となることを、心から願っています。
2.特集 新学期を迎えて
学部長挨拶
人文社会科学部
弘前大学人文社会科学部の学部長に就任した羽渕一代です。わたしの専門分野は社会学、なかでもメディアの利用行動や恋愛などの人間関係を専門としています。最近では、人間同士の親密性だけでなく、アニメやゲームのキャラクターやAI等のデジタルキャラクターとの関係についても調査研究をしています。
このような現象は新しくみえますが、生身の人間ではないものとの親密性は今にはじまったことではありません。古今東西、どこにでもある親密性の一形態です。ただしこのような親密性を形成していることを表明する人は多くありませんでした。したがって一般的な親密性の形態として理解されるようになったことは新しい現象だといえます。
なぜ生身の人間関係ではなく、二次元のキャラクターに性欲や恋愛感情を抱くのか、と問われることがあります。古今東西どこにでもみられる形態であるため、その理由はわかりません。しかし、どのような人が二次元恋愛を経験するのか、ということは、最近のわたしの調査でわかりました。
これまでいくつかささやかれた仮説があります。それは、二次元恋愛は「生身の人間との恋愛の代替としてある」という代替仮説と「何にでも恋愛感情を抱くことができる人が人間にもキャラクターにも恋愛する」という別腹仮説です。全国の中学生、高校生、大学生に対しておこなった調査の結果、代替仮説は棄却されました。いっぽうの別腹仮説も検証されたとはいえませんでした。
調査の結果から、二次元恋愛をする人は、生身の人間関係のなかでも学校などでの友人関係がうまくいっていない人が多いことがわかりました。つまり、生身の人間との恋愛の代替というよりは、生身の人間関係における生きづらさが二次元の世界へと押し出しているといえます。また対照となる現実の社会が厳しいため、二次元の世界はきらめいているのかもしれません。
生身の人間関係は誰にとっても苦しい感情を伴うものです。何も努力せず、人間関係がうまくいくことはありません。努力に努力を重ねて、少しだけ他人と楽しい時間や充実した時間を得ることが可能になります。うまくいっていると思っても、突然、悪くなることも往々にしてあります。しかし生身の人間との関係なしでは幸福を得られないこともわかっています。わたしも弘前大学にかかわるみなさまと一緒に大学社会が居心地の良いものとなるように努力していきたいと思っています。
教育学部
新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。厳しい入学試験を無事に乗り越え、4月より皆さんが待望する大学生活が始まりました。これから卒業までの新しい4年間がスタートします。
教育学部は、皆さんもご存じのように、教員免許を取得し、教員という職業に就く人材育成を目的とした教員養成の学部です。そのため皆さんも教員を目指して新しい環境に胸を躍らせていると思います。
最近、「エッセンシャルワーカー」という言葉が注目されています。もとは2020年の新型コロナウイルスが蔓延した時に、学校が休校に追い込まれたことにより、社会生活に必要不可欠な働き手を指す言葉として、イギリスで生まれたとされています。近年は、生成AIに代表される人工知能技術の急激な進歩により、いわゆる「AI失業」というAIにより仕事がなくなる可能性がある職種の危機感から、エッセンシャルワーカーに注目が向けられています。
教育や保育に関わる仕事も、社会基盤の安定維持に必要不可欠なエッセンシャルワーカーです。学校は知識を習得するだけでなく、児童生徒が人とのコミュニケーションを学ぶ場所でもあります。そのスキルや経験を育み、児童生徒の感情や共感を理解し、場面での判断力が求められる仕事が教職なのです。AIの時代が来ても必ず残り、未来に必要とされる「エッセンシャルワーカー」に向けて学んでください。
今年度は、10年ごとに改訂される学習指導要領が発表されます。詳細はまだですが、大きな方向性は発表されています。その中の柱として、「子ども一人一人の多様性とウェルビーイング」があります。現代の児童生徒は、昔に比べて色々な素養や生活環境を持った「多様性」の子どもが増え続けています。増え続ける多様性の子どもたちに教育的立場から関わり合うこと、これが「インクルーシブ教育」です。これは教育制度や学校のあり方も考える必要があります。
また「ウェルビーイング」の実現も重要な教育的な要素です。特に日本社会に根差したウェルビーイングの向上のため、子どもたちだけでなく保護者も先生もそれぞれが幸せや生きがいを感じ、地域や社会が幸せや豊かさを感じられるよう、教育を通じたウェルビーイングが必要です。本学では、ウェルビーイングに関する実践と研究を行っています。教員になったときにウェルビーイングを学校で実現できるような知識とスキルを修得しましょう。
充実した大学生活を期待しています。
医学部医学科
新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。4月からいよいよ大学生としての新生活が始まりましたが、いかがお過ごしでしょうか。
弘前大学医学部は1944年に青森市に設立された官立青森医学専門学校を母体としています。この青森医専は終戦直前の青森大空襲で焼失し、存続が危ぶまれた時期もありましたが、弘前市に移転することでA級医専として存続しました。1948年に弘前医科大学に昇格し、1949年には現在の弘前大学医学部となり、東北で二番目に古い国立大学医学部として誕生しました 。そして昨年、全国800以上の大学の中から、地域中核・特色ある研究大学(J-PEAKS)25校のうちの1校に採択されました。創立以来、本学部は地域医療の中核を担う人材を数多く輩出してきましたが、『世界に発信し、地域と共に創造する』という弘前大学のモットーのもと、国際的な研究も精力的に推進しています。
さて、皆さんは「ネガティブ・ケイパビリティ(Negative capability)」という言葉をご存じでしょうか。19世紀の英国の詩人ジョン・キーツが提唱した言葉で、「どう対処してよいか分からない状況に耐えうる能力」を意味します。つまり、容易に答えが出ない事態に直面しても、性急に事実解明や理由を求めず、不確実さや懐疑の中に留まり続けることができる能力のことです。一方、これに対する「ポジティブ・ケイパビリティ」は、明確な目標を立て、阻害要因を排除し早期に問題を解決しようとする能力を指します。
現代社会は情報に溢れ、我々は常に効率(コスパ)や時間対効果(タイパ)を求められています。インターネットやAIを用いれば、教科書を開かずとも容易に結論が手に入ります。事実、文部科学省の『医学教育モデル・コア・カリキュラム』においても、IT(情報・科学技術)を利活用する能力は、医師に求められる基本的な資質として明記されています。しかし、生身の人間を対象とする診療現場は、AIだけで解決できるものばかりではありません。医療の根幹にあるのは患者さんとの信頼関係であり、患者さんの抱える背景や不安に寄り添い、共に悩みながら最適解を模索する過程こそが医療の本質です。ネガティブ・ケイパビリティに長けることこそが、医師がAIを超えられる点だと思います。これは基礎研究においても同様であり、悩みながら試行錯誤を繰り返すことで初めて見えてくる真実もあるのです。
これから始まる6年間の大学生活は、皆さんにとって人生の大きな転換期となります。単なる医学知識の習得にとどまらず、学び続ける探求心、高い倫理観、そして何よりも患者さんのために尽くしたいという強い使命感を育んでください。この自然豊かな弘前での生活の中で、皆さんが社会に貢献できる医療人として大きく成長することを心から願っています。
医学部保健学科
新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。
これからの大学生活では、幅広い友人関係、アルバイトやサークル、部活動など、これまでとは違った経験と出会いが皆さんを待っています。きっとあっという間に過ぎてしまう、充実した時間になることと思います。
私の学生時代は、今のように携帯やSNSがなく、必要な情報を得るためには人とつながることが何より重要でした。高校までのテストと違い、大学の個性あふれる先生方の講義にどう向き合えばよいのか見当もつかず、下宿や寮の先輩、仲間たちから信頼できる情報を集めながら対策を練ったものです。そうして直接顔を合わせて話すうちに、相手の人柄や長所、意外な一面、共通点が見えてきて、自然と人間関係が広がっていきました。今振り返ると、大学という自由な空間と時間があったからこそ、一生付き合える出会いに恵まれたのだと実感しています。
情報収集が手元で完結してしまう今の時代、自分から人とつながろうとすることには少し勇気がいる、という声もよく聞きます。それでも、充実した時間を共に過ごした友人や思い出は、皆さんの人生に彩りを与え、「自分は何者か」という人格形成の土台となり、つらいときに自分を支えてくれる心の拠り所になっていきます。ぜひ、一歩を踏み出してみてください。
もう一つ、皆さんにお伝えしたいことがあります。どんなことにも100%、一生懸命に取り組んでほしいということです。やってみたいことには迷わず挑戦し、自分の可能性を広げていってください。ここで言う「全力で取り組む」とは、完璧な結果を出すという意味ではなく、「今の自分の限界に挑んでみる」ということです。
大学生の時期は、まだ自分の能力が開花しきっていない段階です。真剣に取り組むことで、自分でも思ってもみなかった力に気づくことがあります。そしてその姿勢は、周囲からの信頼を自然と引き寄せます。学生時代に積み重ねた「自分のやれることをやりきる」という経験は、長い人生、とりわけ仕事をする上で、必ず大きな力になります。
皆さんが素晴らしい大学生活を送られることを、心から応援しています。
医学部心理支援科学科
新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。6月を迎え、大学生活にも少しずつ慣れてきた頃でしょうか。新しい環境に身を置き、日々の経験を通して自分自身の変化を感じている方も多いことと思います。この「慣れていく過程」そのものが、人の心の働きを考える上で重要なテーマの一つでもあります。
今年度、弘前大学医学部心理支援科学科は、設置から7年目を迎えました。昨年度3月には、大学院修士課程第1期生が修了し、本学から初めて公認心理師が誕生しました。6年間を本学で学んだ学生たちは、青森県内をはじめ各地へと巣立っていきました。新たな世代を送り出すと同時に、新入生の皆さんを迎えた今、本学公認心理師養成課程の教育もまた次の段階へと進んでいます。大学での学びは、このように世代を越えて積み重なっていく営みでもあります。
心理学は、「心とは何か」という問いに向き合う学問です。しかし心は直接見ることができません。そのため心理学では、実験や観察、心理検査など、さまざまな方法を用いて心の働きを捉えようとしてきました。興味深いのは、方法が洗練されるほど理解が深まる一方で、新たな問いが次々と生まれる点です。知ることは同時に、未知の現象を切り開いていく過程でもあります。私自身も長年この問いに向き合ってきましたが、理解が進むほどに、なお探究すべき課題が広がっていくことを実感しています。
皆さんは、それぞれの関心や将来の目標に基づいて大学で学ぶ専門分野を選択されたことと思います。医学、人文社会科学、教育学、理工学、農学生命科学といった多様な学問分野は、一見異なる対象を扱っているように見えますが、いずれも人や世界を理解することにつながっています。どの分野においても、問いを持ち続け、対象を深く考え抜く姿勢が求められます。
大学で過ごす時間は、自らの関心に基づいて問いを立て、それに向き合うことのできる貴重な期間です。大学で扱う学問の多くは、まだ答えが明らかになっていない問題を対象としています。だからこそ、答えを急がず、問いを持ち続け、じっくりと考え続けることに価値があります。皆さんがそれぞれの学問と真摯に向き合い、自らの問いを深め続けていくことを期待しています。
理工学部
新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。入学から数ヶ月が過ぎ、少しずつ大学生活のリズムにも慣れてきた頃ではないでしょうか。新しい環境や学びに戸惑うこともあるかもしれませんが、無理に急ぐ必要はありません。自分のペースを大切にしながら、一歩ずつ前に進んでいってください。大学での時間は、知識を身につけるだけでなく、自分自身の関心や可能性を広げる貴重な機会です。
これまで皆さんが積み重ねてきた学びは、大学での学修の確かな土台となります。その基礎を活かしつつ、新しい分野に積極的に挑戦し、学問の奥深さや面白さを味わってください。専門分野の学びを通じて、異なる領域に共通する考え方や原理にも触れ、より広い視野を身につけていくことが期待されます。大学での学びは、知的好奇心を満たすと同時に、社会に貢献する力を育てるものでもあります。
理工学部では、3年次後期から4年次にかけて研究室に所属し、卒業研究に取り組みます。そこでは、これまで学んだ知識を総合的に活用しながら、課題の設定、文献調査、実験や調査の実施、結果の分析といった一連のプロセスを経験します。自ら課題を見出し、論理的に考え、解決策を導く力を養うことが求められます。研究は創造的で刺激的な活動ですが、同時に粘り強さも必要です。心身のバランスを保ち、適度に休息を取りながら取り組んでください。また、不安や悩みがあれば、友人や教職員、学内の相談窓口を頼ることも大切です。
本学理工学部は、理学と工学の融合を重視した教育を特徴としています。現代社会の課題は複雑であり、一つの分野だけでは解決が難しい場合が多くあります。理学的な探究心と工学的な応用力をあわせ持つことで、より実践的で柔軟な発想が可能になります。このような学びを通じて、皆さんが社会のさまざまな問題に対し、自ら考え行動できる力を身につけていくことを願っています。
これからの学生生活が、実り多く充実したものとなることを心より期待しています。多くの仲間と出会い、互いに刺激を受けながら成長していってください。教職員一同も、皆さんの学びと成長を全力で支えてまいります。改めて、ご入学おめでとうございます。皆さんの未来が大きく開かれていくことを願っています。
農学生命科学部
43年前に弘前大学に入学した私は、入学式での学長式辞の最後に「…安易にプロパガンダに同調することなく、自分で考えて行動してゆく力を大学での学びで身に着けていってほしい」というようなことを云われたのを記憶していますが、その意味を十分に理解できていませんでした。はじめは、プロパガンダという言葉の意味がよく分からなかったので、ニュースや新聞、雑誌などでプロパガンダという言葉に触れるたびに、入学式での学長のメッセージが脳裏によみがえりました。言葉の意味は理解できても、ひろい意味で、「プロパガンダに迎合せずに」生きていくのは容易ではありません。どうしても、周りと折り合いをつけて、軋轢を生まないように、同調してしまいがちです。いまだに大学入学時に受け取ったメッセージを思い起こしています。
タイトルに記した私からみなさんへのメッセージについて、感じていることを述べたいと思います。まず「あせるな」と「おちつけ」。毎年、新入生にお会いするたびに感ずることです。大学生になって、何かが変わる!何かができる!でも、どうしよう?って感じで焦っている新入生をたくさん見かけます。特に、何かを成し遂げたいという意欲的な学生にその傾向が強いように見受けます。大学生になったというだけで何かが変わるわけでもありませんし、みなさんの才能や実力がレベルアップするわけでもありません。落ち着いて、本当にしたいこと、やりたいこと、自分の夢につながることを見つけてください。あれもしたい、これもしたい、とあたふたソワソワしていろんなものに手を出して、何一つ身に付かないまま、就職活動して、卒業を迎える学生のなんと多いことか。もったいない。
もうひとつお伝えしたいのは「集中しろ!」です。自分の夢とか、やりたいことが見つかったら、集中してやり抜いてください。簡単には達成できないような目標を「自分で決めて」、力を注いでください。来る日も来る日も、集中して継続してください。たぶん、努力するというやつです。ここで重要なのは「自分で決めて」というところです。いまどき、何かに迷ったらAI検索、あっという間に、あふれるほどの情報やもっともらしい提案をしてくれます。でも、あなたの人生を託すことができますか?自分のことです、悩みに悩みぬいて自分で決めて奮闘努力してください。結局のところ、自分の人生の責任をとれるのは自分だけです。
以上、ありきたりな新入生へのメッセージですが、大学入学から43年たった私自身が自分に言い聞かせているメッセージです。
3.新入生の声
人文社会科学部
このたび、弘前大学の一員となることができ、たいへんうれしく思う。大学では、自分から学びに向かう姿勢がこれまで以上に大切になるため、日々の授業や人との関わりを大切にしながら、自分自身を成長させていきたい。
私は以前から、外国人労働者を地域の一員として受け入れられる環境づくりに関心を持っている。日本では外国人労働者が増えている一方で、言語や文化の違いによって戸惑う場面があったり、地域との関わりが少なくなってしまったりする場面もあると考える。そのような課題について大学で学び、多くの人と交流を重ねながら、多角的な視点を身につけていきたい。また、授業だけでなく、地域活動やボランティア活動などにも積極的に参加し、実際に人と関わる中で理解を深めていきたいと考えている。大学生活では、うまくいかず悩むことも多くあると思うが、その経験も、自分を鼓舞するとともに、成長につながる機会として受け止め、何事にも主体的に挑戦していきたい。そして、周囲への感謝を忘れず、弘前大学の学生として責任ある行動を心がけていきたい。
初めてのことばかりで、期待と不安を抱えて始まった大学生活。素敵な仲間と出会い、気づけば新しい生活にも少しずつ慣れてきました。
大学での学びは、将来に繋がる専門性の高い内容が多く、自分の知りたいことを深く学べる環境に魅力を感じています。そのため、高校までよりも主体的に学習に取り組めています。これから勉強内容はさらに難しくなると思いますが、先生や先輩方に積極的に質問しながら、学びを深めていきたいです。
さらに、大学生活では勉強だけでなく、さまざまなことに挑戦したいと考えています。これまでよりも自由度が増し、自分で選択できる機会が増える分、挑戦できるかどうかも自分次第になります。多くの経験を通して幅広い価値観を身につけ、たくさんのことを学びながら、自分の将来に繋げていきたいです。また、自分の選択に責任を持ち、計画的に行動する力も身につけていきたいと思います。
弘前大学での4年間がより良いものになるように、睡眠や食事に気を配り、規則正しい生活で充実した大学生活を送りたいです。そして、家族をはじめ、支えてくれている周りの人たちへの感謝の気持ちを忘れず、意義のある大学生活にできるように頑張りたいです。
教育学部
弘前大学に入学し、約1カ月が経ちました。私は環境の変化が苦手です。一人暮らしのこと、大学のこと、何もかも初めてのことで不安でいっぱいでした。しかし、毎日を重ねていく中で少しずつ雰囲気を掴むことができ、今では充実した生活ができています。
大学生になるとこれまで以上に自分の選択や行動、発言には責任をもたなくてはいけません。まだ人間としての経験値も浅く、これから上手くいかないことや悩むこともあると思います。だからこそ友達と助け合ったりして一緒に成長していくことを大切にしていきたいと思っています。
また、弘前大学に来たからには実習などを通して青森県の方との関わりも大切にし、様々な場所を訪れるなどして青森の良さをもっと知っていきたいです。弘前という場所でしかできない経験は、人生においても貴重な経験になると思っています。地元以外に慣れ親しんだ街があることは財産になると思うので、その時間を大切にしていきたいです。
大学生活では自由な時間も多いです。その時間をどのように過ごすかで4年間の充実度、自分の成長にも大きく関わってくると思います。実りのある大学生活になるよう、挑戦を重ねていきたいと思います。
入学してすぐのころを振り返ると、私の大学生活は不安から始まりました。親元を離れ、これまで特に縁もゆかりもなかった未知の弘前に引っ越し、知り合いもいない中で初めてのことに囲まれる毎日でした。しかし、桜が満開になるころには優しく気遣ってくれる友達や先生、先輩たちができ、未知だった弘前は私のもう一つの居場所になった気がしました。
私は青森県で美術教員になるための勉強がしたいと思い、弘前大学教育学部に入学しました。美術や教育について学べるのは勿論のこと、教養科目での学びも自分の視野を広げてくれていると感じていて、毎日ワクワクしながら講義室へ向かいます。興味のある分野を自由に学べるこの環境で4年間を過ごせることはなんて贅沢なのだろうと思います。一日一日を大切にしながら大学生活を送っていきたいです。
6月は、1年の折り返し地点です。この時期には毎年「いつの間に!?」と言っている気がします。いつまでも入学したままの気持ちでいればあっという間に1年は過ぎてしまいます。自分は卒業したあとどんな人間になっていたいだろう、そのために何をすればいいだろう…と考えて実践できる1年にしたいと思います。
医学部医学科
弘前大学に入学して早くも1カ月が経ちました。地元から遠く離れた地での一人暮らしはとても不安でしたが、温かい環境に支えられて、ようやく大学生活にも慣れてきたように感じます。
弘前大学医学部医学科では、1年生のときから医学に触れることができます。「医療行動科学」では血圧の測り方や正しい問診の基礎を学び、「医の倫理と原則」では医療における倫理観について深く学んでいます。これらの授業を通じて1年生のときから医師になるという強い覚悟を持てるようになりました。また、周りには様々な地域から来た人がいて、過ごしてきた環境も、医師を目指す動機も違います。自己紹介のときにそれぞれの思いやエピソードを聞くのはとても新鮮で、大きな刺激を受けました。これからの6年間、切磋琢磨して勉学に励めることを嬉しく思います。
最後に、弘前大学で過ごす時間を大切にして、豊かな人間性や確かな知識を蓄えた医師へと日々成長していきたいと考えています。同期のみなさん、先輩方、教職員の方々、どうぞよろしくお願いいたします。
弘前大学に入学して早いもので1カ月が過ぎました。念願の医学部入学で達成感と安堵もひとしおでしたが、初めての一人暮らしということもあり、いざ通い始めると期待よりも不安でいっぱいの日々でした。講義についていけるのか、人間関係で悩んだりしないだろうかと心配していましたが、授業や部活、そして新たな友人たちと楽しい時間を過ごしてきました。
弘前大学では、1年次の早期から医学生となったという自覚を持てる授業が多く、早くに医療にかかわれることが喜びではありますが、自分がこれから医療人になる覚悟を問われているような緊張感もあります。多くの授業で医師に求められる資質・能力についての説明を受けました。プロフェッショナリズムやコミュニケーション能力など、1年生のうちから実践できることも多いとお教えいただき、身が引き締まる思いです。私は将来、救急科専門医になりたいと同級生の前で宣言しましたが、自分が医師として働いている姿はまだ想像しきれません。弘前大学の新たな一員として過ごすこれからの6年間で人として成長し、卒業する時には胸を張って医師としての第一歩を踏み出せるような充実した大学生活にしていきたいです。
医学部保健学科
新しい環境への期待と共に感じていた、大学生活や一人暮らしへの大きな不安も弘前公園の桜が散る頃には消え、今は充実した毎日を送っています。
弘大生として過ごしていく中で、私が常々思うことは「人との出会いに恵まれている」ということです。入学前にも関わらず授業について教えてくださった看護学専攻の先輩、ありのままの自分を受け入れてくれた頼りになる先輩、津軽弁が印象的な友人をはじめ、いつも笑顔にさせてくれる個性的で楽しい仲間たち。弘前大学では学部、学年を超えてたくさんの人に出会うことが出来ます。
私が大学生活の4年間で大切にしたいことは「学業と挑戦の両立」です。大学では高校時代の「単語帳と友達のような生活」とは異なり自由な時間がたくさんあります。時間の使い方は自分次第です。だからこそ、誰もが自分らしく生きることを支えられる看護師になるために専門の勉強はもちろん、自分自身を高めるために教養科目やTOEICの勉強も頑張りたいです。また、大学生活だからこそできるアルバイトや多様な価値観を持つ人との交流など今しかできない挑戦を全力で楽しみたいです。
弘前公園の桜のように、自分自身も大きく花開く4年間にしたいです。
栃木から青森に移り、突然一人暮らしが始まりました。今までとは環境が大きく変わったため入学当初は不安に駆られていましたが、弘前大学に入学して1ヶ月を過ぎた今、少しずつ大学生活の雰囲気を掴むことができ、生活が充実したものになってきていることを身に染みて感じています。
大学と高校は大きく異なり、自分で選択する機会が多くなりました。教養科目を選ぶ履修登録では、自分が学びたいと思う科目を選択でき、サークルや部活動、アルバイトなども自由に選ぶことができます。しかし、自由な選択には不安が伴いました。何もかもが初めてのため、先が見えず不安に思っていた時、助けてくれたのは友達と先輩方でした。理学療法学専攻は人数が少なく、同学年だけでなく先輩との繋がりが強いため、気軽に相談できる人が多く気持ちに余裕が生まれました。そのおかげもあり、大学での生活に早く馴染むことができ、楽しい日々を過ごすことができています。
私は高校まで決められたことをこなすことが多く、やったことの無いことに挑戦することができていませんでした。しかし、大学に入学した今、自分で選んで挑戦することができる環境に変わりました。たくさんのことに挑戦できる今の時間は人生においてとても貴重だと思うので、多くのことに挑戦し、大学生活をより良いものにしていきたいと考えています。
理工学部
弘前大学に入学できた事を心より嬉しく思っています。
弘前市に引っ越してから約1カ月半、様々な出会いがありました。寮では毎日一緒にご飯を食べ、時には互いの部屋で談笑できる新しい友人が出来ました。ご飯は毎食メニューが違い、小学校や中学校の給食のようです。今日はどんなご飯なのかなと毎日の楽しみになっています。
また、弘前大学での授業が始まり早1カ月。専門科目では、高校の復習から入りそろそろ大学の専門的な細かい内容が織り交ざってきました。学科の友人と助け合い、これから更に難しくなっていく化学や数学に果敢に挑戦し、横のつながりを大切にしたいと考えています。
大学は自分自身の夢の過程です。夢を必死に追いかけ、それを実現できる土俵にようやく立てたので、ここまで支えてくれた家族や高校の先生や友人、沢山の人に多大なる感謝をしています。それにあわせて、大学に入ってから今まで以上に自分の将来について考える機会が増えました。単位がしっかり取れるか、3、4年生になったら大学院進学を考えるのか、または就職するのか。夢に一歩近づいた分、より不安の内容も具体的になってきました。大学はあらゆることが自由な分、それが仇となることがあります。自由さが裏目に出ることの無いように、自分の行動に責任を持ち、大切な人達からの恩に成果で報いると共に、新たな学び舎で夢をカタチにしていきます。
弘前大学に入学してもう1カ月が過ぎました。大学では初対面の人ばかりで、「友達ってどうやって作るんだっけ」と考えていました。また家事や手続きなど親に頼りきっていた部分も全て自分でやらなければならず、親のありがたみを大学生になって再認識しました。新しい環境となり最初は不安が募っていきましたが、講義やサークルでの出会い、友達との何気ない会話で徐々に不安は和らぎ、今は大学に行くのが楽しくてたまりません。
私には大学在学中に教員免許を取って教師になるという夢があります。そのためには必要単位を満たすだけでなく、教員採用試験に合格する必要があります。その中で大学の講義で専門的な知識を身につけるとともに、サークルやアルバイトではコミュニケーション能力をあげたりと教師として大切になってくるものを学びたいと思っています。
大学はただ知識を得るだけの場ではなく、自分自身について考え、自分と向き合う期間でもあると私は思っています。なので大学の4年間では色々な事に積極的に挑戦し、失敗や成功、経験を通して、自分はどんな人間なのかを考え、弘前大学を卒業する時には「自分はこういう人間だ」と胸を張って言えるような大学生活を送っていきたいです。
農学生命科学部
弘前大学に入学して、早くも1カ月が経ちました。一人暮らしが始まり、高校生の時とは大きく変わった生活にも慣れてきたように思います。サークルに入ったことで先輩とも仲良くなれました。大学では、専門的な授業が増えるとともに、自分で授業を選択して初めて時間割を作成しました。1年生のうちに色々なところに出かけたり、友達と大学生活に慣れていきたいです。
一人暮らしの始まりが心配だったのは、自炊と服選びです。料理自体は好きだったので、あまり自炊は苦ではなかったのですが、毎日の私服登校では、毎日前日の夜に何度も服を合わせてみてはダサいと思われないといいなと思いながら過ごしています。気持ち的には「私のファッションセンスに世界が追いついていないだけ」と思っているので今のところポジティブに生活できています。
大学では何か目標をもって生活したいと考えています。私は日本の農家の後継者不足の現状について少しでも改善できるように農家ではなく第三者の目線からできることはないのかと考え食料資源学科に入学しました。在学中は、できるだけ農業系のボランティアをして農家の方との交流をもっていきたいです。
4月3日の入学式を機に弘前大学の一員となり、入学前に抱えていた漠然とした不安は、新たな友達との出会いや新しい環境によって次第に驚きや期待へと変わっていきました。新しく出会った友達と弘前の街を知るために自転車で走り回った日々が、もう1カ月前の出来事だということに驚いています。こうした日々を過ごす中で、少しずつ大学生活にも馴染めてきていると感じます。
また、最初は長く感じていた90分授業も、専門的な内容に触れる中で興味を持つ分野が増え、以前より集中して受けられるようになってきました。大学入学を機に新しいことへ挑戦しようと、様々なサークルや部活動の新歓を巡り、自分に合ったサークルに入ることもできました。最近では、サークル活動をはじめとする様々な機会で生まれた交流が、何よりの楽しみとなっています。サークル内の遠征や合宿の話を聞くたびに、これからの大学生活への期待も大きくなっています。
まだ始まったばかりの大学生活ですが、新たな出会いや経験の一つ一つを大切にしていきたいです。一方で、学問をおろそかにしないこと。そして健康な生活を続けることも意識しながら、充実した学生生活を送っていきたいと考えています。


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