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平成24年度秋季入学式告辞(平成24年10月1日)

平成24年度秋季入学式告辞(平成24年10月1日)

今年の夏はことのほか暑さの厳しい日々が続きましたが、ようやく秋の気配を感じられるようになりました。そんな中、本日、ここ弘前大学事務局大会議室において、平成二十四年度秋季入学式を挙行することは、私たち弘前大学教職員にとって大きな喜びとするところです。
まずもって、本日入学の日を迎えられた学部学生二十名と大学院生十四名の皆さんに心から歓迎の意を表するとともに、お祝いを申し上げます。皆さん、入学おめでとうございます。この秋季入学式は春の式に比べると華やかさには欠けるかもしれませんが、私たちの歓迎とお祝いの気持ちには、いささかも劣るところはありません。加えて、この会場では、本学の六十有余年の歴史を造って来られた十二人の歴代学長も、私の後ろから見守っておられます。
私は、弘前大学は教育を重視する大学でなければならないと思っています。もちろん、これは教職員の一人としての立場から、教育を最優先に考える姿勢を全員で共有したいという思いです。しかし、今日の入学式においては、皆さんも、自らを育むことに力を注いでいくことを改めて自覚していただきたいと願っています。
東京大学を主な発信源とする秋入学の問題は、社会に多くの議論を巻き起こしました。しかし、これは単に入学時期の問題ではなく、大学教育そのものに対する問いかけの一部であると理解する必要があります。重要なのは教育の在り方です。
特に、学問のみならず、人類の営みのすべてを世界的レベルで考える必要がますます大きくなり、皆さん自身が、例え将来海外で活躍することが無いにしても、国際的感覚を身に付けることがより一層求められています。弘前大学としても、英語教育に力を入れ、海外の大学との交流を活性化するなど、さまざまな取組を実施していますが、最終的には、皆さん自身が自らを国際人として育んでいくことが重要です。英語力を向上させることは大切なことですが、英語が堪能であることが優れたコミュニケーション能力を必ずしも担保するものではありません。皆さんには、広い視野を持って学び、広い視野をもって考え行動できる人々になっていただくことが必要です。そして、今後直面すると思われるさまざまな課題にも対応する力を養う必要があります。学生生活の中で、さまざまなことを学び、大いに力を養ってくださることを願っています。
大学のカリキュラムに沿った勉強は欠かせませんが、それだけではなく、例えば、本や新聞を読み、課外活動やボランティア活動にも積極的に参加することも大切です。それらに限らず、学友をはじめ、多くの人々と接することも必要でしょう。機会があれば、本学の制度を利用して外国留学をするのも良いかと思います。大学としてもできるだけ皆さんの支援をしたいと思いますが、あらゆる希望に応えることは難しいものがあります。皆さん自身も積極的に努力して下さるよう願っています。
そのために重要なもう一つのことは、自分で勉強することです。皆さんの勉学は、大学のカリキュラムに沿ったものにとどまるべきではありません。皆さんは、いずれは現在の知識や技術、常識などを超えて、新しい世界を切り開いていくべき人たちです。そのことを始める時は既に皆さんの眼の前にあります。自らの疑問や問題意識を持って、自ら学ぶことを是非始めていただくことを強く願っています。皆さんが社会のさまざまな場面で活躍するためにも、自ら見いだした課題について、自ら学ぶ姿勢を育む場所が大学です。私たち教職員も引き続き学び続けているのであって、皆さんと一緒に学びながら、皆さんのサポートをするのが本来の役割です。したがって、大学における教育の主役は学生の皆さんであり、主役に相応しい努力と成果をもって、やがて社会で力強く活躍する人になっていただくよう心から願っています。
弘前大学としても、皆さんの勉学をできるだけサポートすべく、今後も最大限の努力を続けたいと考えています。皆さんは、今日の入学式を機に、自ら学ぶことへの決心を新たにして下さるようお願いします。
終わりに、今一度、今後の弘前大学における皆さんの学生生活が実り多いものになるよう祈念して、告辞と致します。

平成24年10月 1日
弘前大学長 佐藤 敬

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