新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対応について

平成30年度秋季学位記授与式告辞(平成30年9月28日)

 厳しかった夏も去って、津軽の地にも、さわやかな秋の気配が感じられるようになりました。そんな中、本日ここ弘前大学会館大集会室において、平成30年度秋季学位記授与式を挙行できますことを大変喜ばしく思います。まずもって、本日、大学を卒業され、あるいは大学院を修了され、学位を取得された皆さんに心よりお祝いを申し上げます。皆さん、誠におめでとうございます。
 特に若年人口の減少が確実視され、人手不足が深刻になりつつある我が国の現状を想う時、私は、今、社会に旅立とうとしている皆さんに大きな期待を寄せずに居られません。もちろん、皆さんは、今後の人生にあって、自らの幸福に第一義的価値を置くことが大切です。しかし、その目的のためにも、社会における自らの役割に大きな関心を持っていただきたいと願っています。我が国全体の現状から、例えば10年、20年先の日本社会がどのようになっているのか、明確に予測することは私にとっては難しいことに思われます。あるいは、自分が生きて来た昭和の後半や平成の時代とは異なる価値観の下、新たな国の在り方があるのかもしれないと、淡い期待を持たないわけではありません。しかしながら、いかなる社会にあっても、皆さんには力強くそれを牽引していくことが求められると確信します。皆さんは、そのことにむしろ大きな意義を見出し、今後自らをより一層育み、社会に貢献すべく、本日この学位記授与式において、決意を新たにしていただきたいと願っています。
 皆さんの中には海外から留学された方々も居られます。我が国へ、そして弘前大学への留学を選択された皆さんに感謝しなければなりません。慣れない環境の中での学問には間違いなく困難もあったことと推察しますが、そんな中で努力され、学位取得を果たされたことを大いに称え、敬意を表したいと思います。また、弘前大学に皆さんが在籍して下さったことで、高等教育機関としての大きな目標の一つである、多様性の確保にも貢献していただきました。学位取得をお祝い申し上げるとともに、その点で留学生の皆さんには特にお礼を申し上げます。本当にありがとうございました。
本日卒業、あるいは修了される皆さんの多くは本学を去られることと推察しますが、それによって弘前大学との関係が途絶えるわけではありません。今後も弘前大学で学んだことを誇りに思い、そして弘前大学の未来を応援し、皆さんの先輩、後輩と連帯感を持って社会で大いに活躍されるよう願って止みません。皆さんが社会で活躍して下さることをもって、高等教育機関としての弘前大学の役割も全うされます。
 終わりに、皆さんは、今日までの長い年月にわたって学び続けることのできた幸福を忘れないでいただきたいと思います。私は、そのことについて、皆さん自身の努力を大いに称えるものですが、本日、学位を取得されたのは、皆さんの努力だけでなし得たものではありません。ご家族や友人、これまでお世話になった学校・大学の教職員、そして社会全体に対する感謝を思い起こし、今後の努力の糧としてくださるよう願っています。そしてなにより、本日、学位を取得された皆さんの、今後のご健康とご多幸を心からお祈りするとともに、皆さんの未来が輝かしいものになることを祈念して、平成30年度秋季学位記授与式の告辞と致します。

平成30年9月28日

弘前大学長  佐藤 敬

関連ページ

各種告辞
ページ上部へ戻る