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平成25年度入学式告辞(平成25年4月9日)

平成25年度入学式告辞(平成25年4月9日)

長く厳しかった冬もようやく去って、津軽の地にも待望の春を迎えることができました。そのような中、本日、ここ弘前大学第一体育館において、多くのご来賓のご臨席の下に、平成二十五年度の入学式を挙行することは、私たち弘前大学教職員にとって大きな喜びとするところであります。
新入生の皆さんに、なによりも先ず、心からの歓迎の意を表するとともに、お祝いを申し上げます。皆さん、入学おめでとうございます。そして、私たちと共に学び、この伝統ある弘前大学の歴史を引き継いで下さる一人となっていただいた皆さんに、お礼を申し上げたいとも思います。
弘前大学は学生教育を中心に据え、教育の充実を最重要課題として取り組んでいます。それは大学である限り当然のことと言えますが、教職員全体が一体となって教育と人材育成に力を注ぐことを、あらゆる機会を通して再確認することが必要であり、その意味では、この入学式も重要な機会です。そして、皆さんも、私たちの思いに応えて、勉学に励む決意を新たにしていただくよう切に願っています。
もちろん、既に多くの皆さんはその準備ができていることと思いますが、大学生に相応しい勉学の在り方を早く身に付けて欲しいと思います。そのためには、二つのことが大切です。
その一つは、自ら勉強することです。大学では、すべての科目において教科書があるとは限らず、ましてや、問題集のようなものはほとんどないと思います。ともすれば、勉強の指針を見失ってしまう危惧があるかもしれません。しかし、一方では、皆さんの勉学が、さまざまな広がりや高度化の可能性を含んでいることにもなります。皆さんは、自ら問題意識を持ち、あるいは、大学の授業の中で得られた疑問を契機として、自分で調べ、自分で考えることが大切です。もちろん、教員の支援を大いに活用していただくことも有効であり、図書館の利用価値も大きなものがあります。コンピュータを上手に利用することも有効でしょう。自ら興味を持って勉強する課題を、先ずは一つだけでも、できるだけ早く見つけて欲しいと願っています。
第二に、多くの事柄に興味を持ち、大学時代に多様な学びを経験することを目指すことが必要です。大学生としての学問の機会は、大学における講義や実習に限られるものではありません。もちろん、大学における授業は勉学の中心であり、それを疎かにすることはあり得ませんが、しかし、課外活動やボランティア活動をはじめ、大学生としてのさまざまな活動にも積極的に参加することで、多様な経験を積むことが極めて重要です。皆さんの今後の大学生生活のさまざまな場面に、多くの学びの機会があることを銘記して成長を遂げ、やがては我が国のリーダーとして活躍して下さるよう、願って止みません。
さて、最近のニュースの中で、大学生の英語力を高めることを目的に、入学試験へのTOEFLの導入を、政府主導で推進するという報道がありました。今回は見送られたようですが、我が国の未来を担う皆さんにとって、英語力を磨くことが不可欠なのは事実です。英語力を磨くことは、それ自体が目的ではなく、それを通して新たな世界、新たな可能性の広がることが大切なのです。したがって、先に述べたように、皆さんが幅広い学問の世界を開拓していくためにも、英語力を磨くことは間違いなく重要です。弘前大学としても、皆さんが英語力の向上を果たすため、さまざまな支援をしていますので、是非、有効に活用し、やがては、国際的視野をもって活躍する日本社会のリーダーとなることを目指してくださるよう願っています。そのことは、皆さんの将来の活躍の場が、海外になるのか、或いは地方なのか中央なのかには関係なく、極めて重要なことです。
皆さんは、これまでの努力の賜物として、今日の日を迎えることができたことは間違いありませんが、本格的な学問はこれから始まると言ってよいかと思います。さらに学び続けることのできる幸福を忘れることなく、努力し続けて下さるよう願っています。日本社会の未来を担う、皆さんの大いなる可能性に期待するとともに、弘前大学における皆さんの学生生活が健全で楽しいものになるよう祈念して、入学式の告辞といたします。

平成25年 4月 9日
弘前大学長 佐藤 敬

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