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平成30年度入学式告辞(平成30年4月3日)

 長く厳しかった冬がようやく去って、津軽の地にも待望の春を迎えることができました。そんな中、本日、ここ弘前市民会館において、ご来賓の方々やご家族、その他多くの方々のご臨席の下に、平成三〇年度の入学式を挙行できますことは、私たち弘前大学職員及び学生にとって、さらに大きな喜びとするところであります。
 新入生の皆さんに、なによりも先ず、心から歓迎の意を表するとともに、お祝いを申し上げます。皆さん、入学おめでとうございます。そして、私たちと共に学び、この伝統ある弘前大学の歴史を受け継ぐ選択をしていただいた皆さんに、お礼を申し上げたいとも思います。大変ありがとうございます。
 皆さんが入学を果たされたのは、皆さん自身の大きな努力の成果であり、これまでは大学進学という明確な目的意識があったかと思います。しかしながら、大学における学問にはもうゴールはありません。たとえ資格取得を目的とした教員養成や医療の専門家養成などにあっても、学問の目標はそれで終わるものではありません。大学を終えて、専門家としての資格を取得したとしても、むしろ本格的な学問はそこから始まると言ってもよいのです。そして恐らく学問の本来の目的は、決して到達することのない学問の成就を目指して歩み続けることにあるのだと思います。皆さんにとって、これまでの学問は、どちらかと言えば、蓄積された知識の継承が中心でした。しかしながら、今後の学問には到達点はなく、皆さんは先達の、いわば、アドヴァイスの下に、学問を一層発展させることに向けて努力していただくことが必要です。大学教育において課せられる単位や到達目標は、いわば、そのアドヴァイスの一環なのです。したがって、皆さんが大学のカリキュラムに従って勉強していただくことは重要で不可欠ですが、それだけでは十分ではありません。そこから、自由に自らの問題意識を持ち、自ら学びを発展させていただくよう、強く願っています。そのために、教員や先輩学生に教えを乞うこともできます。また、図書館内の資料やコンピュータなど、大学のさまざまな資源を十分に活用していただければと思います。
 本日ご臨席いただいたご家族やご来賓の方々、そして私たち職員はもちろん、多くの方々が皆さんの未来に期待し、皆さんの入学を祝っています。皆さんは今、入学を果たした喜びと大学生活への大きな希望を胸に、この入学式に臨んでいると思いますが、この入学式を深く記憶に留め、今後、万が一、勉強や学生生活に倦むようなことがあったとしたら、是非今日の感激を再び思い出し、さらに前に進むための糧にして欲しいと思います。入学式をこのような形で行うことにはいろいろな意味や歴史的な背景があることと思いますが、終わりのない学問の道を歩み始めることの喜びを、是非忘れないで頂きたいと思います。そして大学における勉学はもちろんのこと、学生生活におけるあらゆる経験を貴重な学びの機会と捉え、自己研鑽に励んでくださるよう決意していただきたいと願って止みません。
 皆さんが今日の日を迎えられたのは、自らの努力の結果であることは間違いありませんが、ご家族や恩師、そして社会全体の支援があって実現したのも事実です。そのことに対する感謝を忘れることなく努力を続け、また、健康に留意して楽しく実り多い学生生活を送られるよう祈念して、入学式の告辞と致します。

平成三〇年四月三日

弘前大学長  佐藤 敬

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