新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対応について

令和2年度 入学されたみなさんへ
学長メッセージ(令和2年4月1日)

福田眞作学長弘前大学長 福田 眞作

 記録的な暖冬の影響もあり、ここ津軽の地もいつもと違った春を迎えています。また、ご存じのように、新型コロナウィルス感染症が日本はもとより世界的な脅威となっており、その感染拡大の防止が最重要課題となっています。本来であれば、入学式で皆さんの目の前で直接、お祝いを述べるところなのですが、新型コロナウィルスの感染拡大防止の観点から、たいへん残念ながら入学式を中止することにいたしました。私自身にとりましても、学長として初めての入学式であっただけに、皆さんにお祝いの告辞を述べることが出来なかったことは極めて残念です。皆さんとともに今日の日を大切に記憶に留め、新たな出発への決意としたいと思います。
 まずは、学長として、また皆さんの先輩として、心から歓迎の意を表するとともに、お祝いを申し上げます。皆さん、ご入学おめでとうございます。このような形で入学式の日を迎えることとなりましたが、皆さんのここに至るまでの様々な努力が色あせることは決してありません。ここ弘前大学において大いなる一歩を踏み出し、そして数年後には未来に向かって大きく羽ばたく社会人となることを強く願っています。
 弘前大学は、昨年、創立70周年を迎えました。新入生の皆さんに、ここで弘前大学の歴史を簡単に紹介いたします。
 現在の弘前大学は、第二次世界大戦後に我が国の教育制度が一新されるのに伴い、新制大学として1949(昭和24)年に創立されました。1876(明治9)年には、この新制弘前大学の母体の一つとなった青森県師範学校が設立されており、本学の歴史は140年を超えているとも言えます。この師範学校に加えて、その後設立された青森医学専門学校など、青森市にあった高等教育機関が終戦間近の空襲で全焼した後、弘前市に移転することで存続し、以前からあった旧制の官立弘前高等学校と一緒になって、新制弘前大学が総合大学として誕生しました。弘前大学は、県名(青森県)を冠しない、そして県庁所在地(青森市)でない都市名(弘前市)を冠する唯一の国立総合大学であります。これはこのような歴史的な背景によるものです。弘前大学として存続できたのは、弘前市をはじめ、地域の多大なるご支援の下に実現したことを私たちは忘れてはならないと思っています。大学キャンパス内に、本学誕生に関連する記念碑等を数多く整備し、夏には「弘前大学市民day」と称して一部の学内施設を含めて市民の皆さんに解放するなど、弘前大学は地域との絆を強めています。
 このように弘前大学は地域とともにあり、地域から愛される地方大学ではありますが、本学で育成される人材や地域の課題解決に向けた教育・研究活動によって得られた成果は、決して地域限定というものではなく世界に通用するものでなければなりません。「世界に発信し、地域とともに創造する」というスローガンに本学の担うべき使命が謳われています。その使命を果たすべく私たちは教育研究、人材育成および社会貢献に資する改革を常に進めています。
 2020(令和2)年4月には、地域の心理支援のリーダーとなる人材を育成することを目的として、公認心理師養成を想定した学士課程「医学部心理支援科学科」を、そして専門分野の垣根を越えて地域の課題解決に向けた人材の育成を目的として、「大学院地域共創科学研究科(修士課程)」を開設しました。これからも全ての教職員が一体となって、地域と共に成長し続ける弘前大学を目指していきますが、皆さんにも弘前大学の一員として、これからの本学の歴史の一端を担っていただくことになります。どうぞ、宜しくお願いいたします。
 世界は今、多様な価値観や異文化が交錯し、21世紀に入ってからは、これまでの常識では計り知れない世界を揺るがす出来事が次々に起こっています。今回の新型コロナウィルス感染症もその一つです。加えて、我が国では、世界でも類をみない超高齢社会がすでに到来しており、国の将来に対する不安が広がっています。皆さんには、いわゆる勉強(本や授業で学ぶこと)に留まらず、キャンパス内での友人との交流をはじめ、地域社会との交流、部活やサークル活動、ボランティア活動、留学およびアルバイトなどの多種多様な「学び」に自発的に挑戦し、想定外の事象が次々と発生するVUCA(変動性、不確実性、複雑性、曖昧性)の時代を逞しく生きるための社会人基礎力(前に踏み出す力、考え抜く力、チームで働く力)を育んで欲しいと思います。
 さて、皆さんは、大学受験という厳しい試練を乗り越えて、ここ弘前大学に入学しました。皆さん自身のこれまでの努力の賜物であることに違いはありませんが、ご家族をはじめとする関係者への感謝の念を決して忘れないでください。もちろん、大学合格が皆さんのゴールではないはずです。今後も関係者の期待に応えるべく、皆さんの輝かしい未来の目標達成に向けた努力を続けてください。私たちが皆さんを全力でサポートすることを約束します。
最後に、弘前大学での皆さんの学生生活が、実り多く充実したものになるよう強く願い、私からのお祝いの言葉といたします。本日は本当におめでとうございます。

令和2年4月1日

弘前大学長  福田 眞作

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