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平成30年度大学院学位記授与式告辞(平成31年3月22日)

 今年も、津軽の地に待望の春を迎える中、本日、ここ弘前大学五〇周年記念会館みちのくホールにおいて、平成三〇年度の大学院学位記授与式を挙行できますのは大変喜ばしいことであります。そして、修了者の皆さんに、一言お祝いと激励を申し上げたいと思います。先ずもって、本日学位を取得された皆さんに心よりお祝いを申し上げます。皆さん、誠におめでとうございます。
 学問と社会全体の進歩・発展にともなって、高等教育における大学院教育研究の位置付けがますます重要になりつつあることは間違いありませんが、我が国においては、社会全体でそのような認識を共有しているとは言い難いと危惧しています。実際、日本はOECD加盟国の中では大学院修了者が少ないのが現状です。それにも関わらず、定員が充足していない大学院研究科も多く、本学においても一部の研究科では充足が困難を伴う状況にあります。また、少ないながら、一部の企業等からは、大学院修了者不要論のごとき暴論も聞かれます。
 学問を真摯に追究するならば、大学院教育は必然です。学問は感動や喜びに満ちており、そのことは、芸術やスポーツや様々な活動と同様であります。学問の成果ではなく、学問を追究することそのものの価値観を、私たちは忘れてならないと、この場で改めて確認したいと思います。そして、学問自体の社会的復権を皆さんと共に期待したいと思います。
 もちろん、学問の成果をもって社会に貢献することを目指すのは尊いことに間違いありません。今後皆さんが社会のさまざまな場で活躍されることを心から願っていますが、先ずは弘前大学大学院研究科において一定の学問を修めたことを誇りとして、自らの力を社会でいかんなく発揮していただくようエールを送ります。
 皆さんが長きにわたって学び続け、今日の日を迎えたことに対して、皆さん個々の力を大いに称え、敬意を表するものですが、一方で、ご家族をはじめ、これまでの恩師や大学関係者、その他多くの方々に直接・間接にお世話になったことを忘れないでいただきたいと思います。そして、それらの方々に私からもお礼を申し上げたいと思います。弘前大学大学院修了者は今日、これまでの皆さんのご恩に報いるべく、今後、我が国社会のリーダーとして活躍する決意を新たにしているものと信じています。
 結びに、社会からの期待に応えるためにも、しかしながら、あらゆる価値観を超えて、今後の皆さんのご健勝とご多幸を心からお祈りします。これまで皆さんが成し遂げられたことに対する敬意と、そして今後の大きな可能性に対する期待を込めて、もう一度お祝いを申し上げます。皆さんおめでとうございます。

平成31年3月22日

弘前大学長  佐藤 敬

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