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平成30年度秋季入学式告辞(平成30年10月1日)

 厳しい暑さの季節も去って、津軽の地にも秋の到来が感じられる中、本日、ここ弘前大学会館大集会室において、平成三〇年度秋季入学式を挙行できますことは、弘前大学の教職員・学生にとって大きな喜びとするところです。本日入学を迎えられた大学院生二一名の皆さんに、弘前大学の全構成員と共に、心から歓迎の意を表し、かつ、お祝いを申し上げます。皆さん、ご入学誠におめでとうございます。学士課程あるいは修士課程を修了した後、さらに学問を続ける決心をされた皆さんに対して、お祝いと共に、心からの敬意を表するものでもあります。

 学問の進歩に伴って、高等教育の比重が、以前に比べると大学院にシフトしていくのは自然の流れかと思いますが、一方で、我が国では、大学院進学者は増えておらず、世界的に見て、修士、博士の学位取得者が少ない国の一つであるのも事実です。さらには、企業の求める人材と、大学あるいは大学院が養成する人材との間に隔たりがあるというような議論も聞かれます。しかしながら、学問は本来、学問そのものとして存在するべきであって、その成果についての価値判断も、原則として、学問の範疇を出るものではないはずです。もちろん、基礎的知識や技術の応用を意識した学問も間違いなくありますが、産学連携や、いわゆるイノベーション自体は、学問の外に位置付けられるべきです。そのために、弘前大学においても社会連携機能が強化されつつあり、必要に応じてそれを活用することは重要です。しかしながら、どうか皆さんは、先ずは学究の徒として、終わりのない学問の道をしっかりと歩むことを基本にしていただきたいと願っています。将来、その経験が社会で活かされないということは、決してないと私は信じています。弘前大学としては、大学院の充実を目指していますが、それに応えていただいた皆さんと想いを共有できれば幸いです。

 本日の入学式では、海外から一五人の留学生を迎えることができました。まずもって、留学先として弘前大学を選択された皆さんに感謝しなければなりません。もとより、学問に国境はありませんが、皆さんの存在が、学問以外の分野においても、不必要な国境の壁を、いずれは取り除いていく力になることを期待しています。慣れない環境の中での学問には、困難も伴うかとは思いますが、弘前大学における皆さんの努力が大きな実を結ぶことを心から願っています。

 終わりに、本日入学を果たされた二一人の大学院生の皆さんに、今一度、お祝いを申し上げると共に、弘前大学における皆さんの大学院生活が充実したものになるよう、そして、そのためにも、皆さんの今後のご健勝を心より祈念して入学式の告辞と致します。

平成30年10月1日

弘前大学長  佐藤 敬

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