弘前大学

弘前大学教育推進機構キャリアセンターがFD「大学教員による学生へのキャリア形成支援と就活支援」を開催

2023.03.22

弘前大学教育推進機構キャリアセンターは、2023(令和5)年3月2日(火)16時から、本学におけるキャリア教育及び学生の就職活動の実際についての理解を深め、教員による学生への就職支援の充実を図ることを目的としたFD(ファカルティ・ディベロップメント)を弘前大学農学生命科学部203講義室を会場とした対面とTeamsを使ったオンラインによるハイブリッド形式で開催しました。講師には共栄大学国際経営学部 教授 稲本恵子 氏を迎え、「大学教員による学生へのキャリア形成支援と就活支援」と題してご講演頂きました。講演会には、福田学長をはじめ、郡理事(教育推進機構長)など、約90名が参加しました。

最初に福田学長から、「本学は『採用を増やしたい大学ランキング』全国第2位(2022年)に選ばれているが、今後も一層『出口』対応を充実させていきたい」との挨拶がありました。次いで開催者を代表し、郡理事から稲本氏の紹介を兼ね、今回のFD・講演会の開催趣旨についてお話がありました。

講演者の稲本氏からは、人が生涯にわたって積み重ねていくキャリアが外的キャリアと内的キャリア(客観的キャリアと主観的キャリア)といった二つの側面を持っているという基本的なキャリア理解に基づいたキャリア教育の必要性、日本企業の雇用の特徴である職能型雇用「メンバーシップ型」(海外では職務型雇用「ジョブ型」が一般的)や4割近い有期雇用の非正規雇用(海外では非正規雇用が一般的)に対する企業や社会における位置づけの変化、などについてお話がありました。そして、これらを踏まえたうえで、教員ができること、求められることとして、自身の知人や卒業生など実社会の社会人と学生を結ぶ人脈のハブとなること、学生は経験豊富な教員とのリアルな雑談により自分自身を振り返り自分のキャリアの方向性の再発見につながっていくこと、面接に必要な思考の言語化の向上は授業やゼミでの5分トーク活動などによってもできることなど、学生にとって最も身近な存在として日頃の教育活動の中でキャリア支援ができることについて具体的なお話がありました。

また、企業エントリー開始から内定までの期間は約2~3か月でその間の学生の動きを理解しておくこと、選考におけるインターンシップ評価や自己PR動画といった昨今の就活の方法論、例年、最終学年時8月迄には9割近くが決まっている現状、内定辞退について相談を受けたらどのように対応するか、エントリーシート記載内容のポイントなどについてのお話もありました。講演後には多くの質問が出され、教員が普段抱えていた疑問にも答えていただき、満足度100%のご講演となりました。

なお、稲本氏による令和5年度第2回目のご講演は、3月20日(月)にも主に理工学部教員を対象に開催されました。
キャリア形成・就活支援についての今回のFD・講演会は、弘前大学における最初のものであり、次年度以降も継続して開催する予定です。