弘前大学

田中岩男名誉教授「第15回日本独文学会賞」を受賞

日本独文学会「第15回日本独文学会賞」日本語研究部門に田中岩男名誉教授の「『ファウスト』研究序説」(鳥影社)が選ばれました。

詳細は東奥日報にて紹介されています。記事内容は次のリンクからご覧ください。

○東奥日報 2017年3月30日(金)11面掲載
田中さん(弘大名誉教授)に日本独文学会賞

※東奥日報社提供(この画像は,当該ページに限って東奥日報社が利用を許諾したものです。)

田中名誉教授のコメントを紹介します。
「ゲーテは『ファウスト』に60年かけているが、私がこの作品と出会ったのは学部学生時代なので、半世紀に近い付き合いになる。長くかかったのは私の怠惰もあるが、それだけ作品の魅力が大きかったといえる。しかも何度か読み返して分かったことだが、若い頃に読んでしみじみ感じられる魅力もあれば、年を取って初めて深く味わえるところもあり、その魅力はじつに多様です。受賞対象の『「ファウスト」研究序説』(鳥影社、2016年)は、一応「研究の集大成」となるが、作品の多様な魅力を伝えたいというのが出発点です。
 その意味で、拙著を読んでくれた昔の教え子が、「読み物としてとても面白かった」とか「また『ファウスト』を取り出して読み直している」といった感想を寄せてくれたのは、嬉しかった。彼らと一緒に読んだ若かりし日を思い出して、こちらも若返る思いがした。
 現代は情報が溢れ返る時代だが、古典こそは何より確かな拠り所となる「情報」の宝庫です。しかも、いつ尋ねても何かしら答えてくれる、だが、一度にすべてを明かしてはくれない無尽蔵の豊かな宝庫です。『ファウスト』はまさにそうした「古典」で、これを読むのに最も適した時期というのは無い。愛の問題もあれば、死や救いの問題も扱われている。私にも、この先まだ解ることがあるのでは、という楽しみが残されている。
 この機会に、つねに私を支えてくれた家人と、一から私を育て研究の場を与えてくれた古巣の弘大人文学部に改めて感謝したい。」

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