弘前大学

弘前大学創立80周年記念先行事業において、学生・役員・教職員がパラオ共和国を訪問しました

2026.03.12

弘前大学創立80周年記念先行事業 教養教育海外派遣プロジェクト〔第3回本隊派遣〕について

弘前大学では、戦争の悲惨さや平和の大切さを学び、また異文化に触れ、多様な価値観を理解する機会とするため、学生・役員・教職員を太平洋戦争末期に激戦地となったパラオ共和国に派遣しております。

今回の第3回本隊派遣では、2026(令和8)年2月14日~20日に、福田学長、柏倉学長特別補佐、教職員等と共に学生8名がパラオ共和国の各施設等を訪問しました

以下、主な訪問先についてご紹介します。

パラオコミュニティカレッジ(PCC)

パラオ唯一の高等教育機関であるパラオコミュニティカレッジ(PCC)では、はじめに学生ガイドによるキャンパスツアーが行われ、実習用の作業場や研究室、図書館、事務室など、キャンパス内の主要施設を詳しく案内していただきました。その後、学生同士の交流会として、現地学生とテーブルを囲み、英語でのコミュニケーションに挑戦しました。お互いの国の文化や趣味、弘前の魅力、今回の旅で訪れた場所などについて話し合い、時にはスマートフォンの画面を一緒に見ながら盛り上がる場面も見られました。同世代ならではの、笑顔あふれる異文化交流の時間となりました。

PCC関係者と本学参加者

PCC関係者と本学参加者

PCCのテレイ学長と福田学長

PCCのテレイ学長と福田学長

キャンパスツアーの様子1

キャンパスツアーの様子1

キャンパスツアーの様子2

キャンパスツアーの様子2

学生同士の交流風景1

学生同士の交流風景1

学生同士の交流風景2

学生同士の交流風景2

在パラオ日本国大使館

在パラオ日本国大使館では、笠原謙一大使にご対応いただき、大使館の役割や日本とパラオの関係についてご講話を賜りました。歴史的なつながりに加え、国際情勢の中で両国がどのように協力しているのか、またパラオがアメリカをはじめとする各国から経済支援を受けている現状など、幅広い視点からご説明いただき、現在のパラオについて理解を深める大変貴重な機会となりました。

笠原謙一大使と本学参加者

笠原謙一大使と本学参加者

大使に質問する学生

大使に質問する学生

ベラウ国立病院

ベラウ国立病院ではレイノルド・オイロー副大統領兼保健福祉大臣にも同席いただき、同院の医療職の皆さまと意見交換を行いました。学生は一人ずつ英語で質問を行い、パラオの医療について理解を深めました。懇談会の後には院内をご案内いただき、新設された緩和ケア病棟や、CT、MRIをはじめとする充実した設備を見学しました。一方で、それらの設備を十分に活用するための医療従事者が不足している現状についても説明を受けました。また、JICA海外協力隊として派遣されている日本人医療従事者に挨拶する機会にも恵まれ、特に医学部の学生にとっては、海外医療の実情に触れる貴重な学びの場となりました。

病院関係者と本学参加者。本学から病院側に聴診器、パルスオキシメーターを寄贈

病院関係者と本学参加者。
本学から病院側に聴診器、パルスオキシメーターを寄贈

病院関係者と本学参加者との懇談の様子

病院関係者と本学参加者との懇談の様子

病院内視察の様子1(緩和ケア病棟)

病院内視察の様子1(緩和ケア病棟)

病院内視察の様子2(JICA海外協力隊の方と)

病院内視察の様子2(JICA海外協力隊の方と)

ペリリュー島

かつて激戦が繰り広げられたペリリュー島では、現地の日本人ガイドの案内のもと、千人洞窟や海軍司令部跡、平和記念公園、オレンジビーチなど、数多くの戦跡を訪れました。洞窟の内部には、ガラス瓶等の遺物もそのまま残されており、当時の様子を肌で感じることができました。訪問の最後には、守備隊長の中川州男大佐が、玉砕を意味する「サクラ サクラ サクラ」の電文を本土に送り自決した場所付近に建てられている「鎮魂の碑」を訪ね、参加者全員で手を合わせました。サンゴ礁の美しい海と、その背後にある悲しみの歴史を同時に学ぶことで、平和について深く考える一日となりました。

ペリリュー島の港にて

ペリリュー島の港にて

旧日本軍の防衛拠点であった千人洞窟

旧日本軍の防衛拠点であった千人洞窟

千人洞窟の説明を聞く学生

千人洞窟の説明を聞く学生

千人洞窟の内部

千人洞窟の内部

千人洞窟に残された遺物(ガラス瓶や硯など)

千人洞窟に残された遺物(ガラス瓶や硯など)

旧日本軍の戦車

旧日本軍の戦車

戦車の説明を聞く学生

戦車の説明を聞く学生

米軍が最初に上陸した「オレンジビーチ」

米軍が最初に上陸した「オレンジビーチ」

米軍の水陸両用戦車

米軍の水陸両用戦車

平和記念公園(西太平洋戦没者の碑)

平和記念公園(西太平洋戦没者の碑)

「鎮魂の碑」の前で

「鎮魂の碑」の前で

ジャングルに残された遺物

ジャングルに残された遺物

シニアシチズンセンター

福祉施設である「シニアシチズンセンター」では、学生が現地の高齢者と交流しました。中には、日本統治時代に子ども時代を過ごし、日本語を流暢に話される方もおり、日本語でのインタビューにも快く応じてくださいました。また、花札を楽しむ姿も見られるなど、パラオの高齢世代には日本の文化が今も深く根付いていることを実感しました。和やかな雰囲気の中、会話も自然に生まれ、学生にとってパラオの歴史と文化を身近に感じる機会となりました。

インタビューする様子1

インタビューする様子1

インタビューする様子2

インタビューする様子2

花札を教えてもらう学生

花札を教えてもらう学生

JICA(国際協力機構)パラオ事務所

JICAパラオ事務所では、青木所長とスタッフの方から、JICAの取り組みについてレクチャーをしていただきました。学生からは、現地での具体的な活動内容や、隊員として派遣される際の語学習得の課題など、多くの質問が寄せられました。国際協力の現場で働く方々の生の声に触れることで、国際協力への関心を高める有意義な時間となりました。

JICAパラオ事務所にて

JICAパラオ事務所にて

その他訪問先

日本・パラオ友好の橋

日本・パラオ友好の橋

集団埋葬地(丸で囲った場所※)

集団埋葬地(丸で囲った場所※)

※2025年11月、太平洋戦争中の集団埋葬地とみられる場所が、青森県の民間調査チームによって新たに確認されました。現地はジャングルの奥深くに位置するため、私たちは離れた場所から静かに見学し、全員で手を合わせて慰霊の気持ちを捧げました。

日本統治時代のパイナップル工場跡(旧朝日村)

日本統治時代のパイナップル工場跡(旧朝日村)

旧海軍墓地

旧海軍墓地

ベラウ国立博物館

ベラウ国立博物館

学長と学生たち

学長と学生たち

青森空港での解散式

青森空港での解散式

パラオ共和国において学生が感じた戦争の悲惨さと平和の尊さは、一人一人が語り継いでいくことが大切です。そしてその平和をどのように築いていくのかをこれからも考え続けていかなければなりません。このプロジェクトを通じて、異なる国の言語や文化、価値観に触れ、歴史や医療、産業など多様な分野への理解を深めた経験が、学生の皆さんにとって、国際感覚を養い、平和について考え行動するきっかけになることを期待しています。

本学ではこのような機会を大切にし、国際交流と平和教育に努めると共に、教育・研究の更なる発展に寄与してまいります。なお、本プロジェクトは、2027(令和9)年度までパラオ共和国への派遣を予定しています。

教養教育海外派遣プロジェクト〔第3回本隊派遣〕について

派遣国

パラオ共和国

派遣時期

2026年2月14日(土)~2月20日(金)

派遣者

学生8名(人文社会科学部1、教育学部1、医学部医学科1、医学部保健学科2、医学部心理支援科学科1、理工学部1、農学生命科学部1)、福田学長、柏倉学長特別補佐、教職員等7名

■第1回派遣の様子はこちら
弘前大学創立80周年記念先行事業 教養教育海外派遣プロジェクト〔第1回本隊派遣〕

■第2回派遣の様子はこちら
弘前大学創立80周年記念先行事業 教養教育海外派遣プロジェクト〔第2回本隊派遣〕