弘前大学出版会では,平成28年1月から平成30年12月までに同出版会から刊行された18作品の中から,優れた作品を選定し「第10回弘前大学出版会賞」として表彰を行いました。受賞作品には,泉谷眞実氏(弘前大学農学生命科学部教授),野中章久氏(三重大学生物資源学部准教授),金井源太氏(国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構上級研究員),小野洋氏(日本大学生物資源科学部教授)が執筆した『リサイクル・バイオ燃料が切り拓く新たなビジョン―使用済み食用油のエネルギー利用―』が選ばれました。
本書は,使用済み食用油を燃料に変える最新技術の解説,北東北での取り組み事例の調査,環境先進国ドイツでの先行例と現状の分析により,その大きな可能性を提示する。家庭,事業者,自治体が手を携えてリサイクル燃料事業を展開するための基礎知識と有益なヒントに満ちた入門書となっています。
自然界の生命資源から得られる再生可能エネルギーは,東日本大震災以降の重要な社会的テーマである。アンケートなどを活用した実態調査,現場の研究者たちの技術改良に関する果敢な取り組み,さらには北東北地域とドイツを結ぶグローバルな観点が,本書を単なるエネルギー解説書に留まらないものにしており,「世界に発信し、地域と共に創造する」という本学の理念に合致する優れた出版物であるとして高く評価されました。
7月1日,附属図書館において表彰式が行われ,佐藤敬学長をはじめ,関係者が列席した。受賞者には,足達薫編集長から記念の表彰楯が贈られました。
平成16年に学内組織として設立された同出版会は,大学教員の研究成果をはじめ,教養書,教科書,地域の特色や文化の紹介など活発な出版活動を行っています。平成31年3月末時点での累計出版数は223点となり,さらなる事業の普及・振興に努めています。
◇表彰式について陸奥新報に掲載されました。
陸奥新報 2019年7月3日(水)17面掲載『泉谷教授らに出版会賞』
※陸奥新報社の許可を得て掲載しております。
(この画像は、当該ページに限って陸奥新報の記事利用を許諾したものです。
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列席者による記念撮影
受賞者