弘前大学

放課後の子どもの居場所づくりを考える研修会『児童館・児童クラブでのあそびの実践研究発表』を開催

2024.03.06

弘前大学地域創生本部では、令和6年2月13日(火)に弘前市と共催し、弘前市民文化交流館ホールにて、放課後の子どもの居場所づくりを考える研修会『児童館・児童クラブでのあそびの実践研究発表』を実施しました。

はじめに、全体コーディネーターの岩手大学教育学部 深作 拓郎 准教授から「本研修会はあそびの実践研究で取り組んだ内容や子ども、児童厚生員、児童館等々の変化を観察し、まとめ・発表することで実践の意義を再発見する機会となるとともに、発表を通して児童館の実践知を広めていくことを目的としています」と開会の挨拶がありました。

次に、講師訪問型研修を実施した各児童センター等より発表があり、まず9月9日(土)「運動あそび」を行った西部児童センターからは、あそびについて子どもたちと職員が一緒に考え話し合う習慣ができたこと、一日のスケジュールを子どもたちが決めて過ごす「解放デー」の様子の報告がありました。

引き続き、7月22日(土)「野あそび」を行ったみやぞの児童センターからは、なかなか外に出てあそびたがらなかった子どもたちも外に出る機会が増え、寝つきが良くなり生活のリズムが整うようになったこと、身近なものであそべる「野あそび」をぜひ他の児童センターでも取り入れて欲しいと報告がありました。

最後に、10月14日(土)に「感覚・造形あそび」を行った裾野なかよし会からは、研修会を通して子どもたちの能力に関する壁、学年の壁、大人に対する壁を壊すことができ本当に楽しかったと報告がありました。

発表に引き続き講評が行われ、「運動あそび」の講師をこれまで5年間務めた宮城県名取市下増田児童センター 館長 渡邊 由貴 氏からは「目の前で変わっていく子どもの姿を先生方と感動的に見ることができた。自分たちは子どもたちに居場所やあそびを“提供”するのではなく子どもたちが考える材料を“提案”する立場であり、これまでの研修を見直し今後の弘前市の子どもたちの健やかな成長につなげていって欲しい。発表はとても刺激になった」と講評がありました。

次に、全国児童厚生員研究協議会 会長 木戸 玲子 氏からは「私たちの仕事の基本は「子どもの権利条約」にあり、子どもにとって一番良いこととは何かを常に考えながら、やってみることを大切にして欲しい。学び続けること、目標や役割を常に持ち続けながら子どもにとって信頼できる存在であることを大事にし、日々の仕事にあたって欲しい」と講評がありました。

最後にグループディスカッション、質疑応答を行い会場全体で活発な意見交換があり、研修会は終了しました。

全体コーディネーター 岩手大学教育学部 深作 拓郎 准教授

運動あそび 西部児童センター

野あそび みやぞの児童センター

感覚・造形あそび 裾野なかよし会

講評の様子

グループディスカッション