弘前大学

「2026あおもり酷暑期避難所演習」を実施 ― トイレ・水道が使えない状況と車中泊避難を想定し、産学官民81名が参加。酷暑期の地域防災力を強化 ―

2026.07.27

2026(令和8)年7月18日(土)~19日(日)、弘前大学文京町キャンパス第二体育館・オープンイノベーションプラザにおいて、「2026あおもり酷暑期避難所演習」を開催しました。

本演習は、酷暑期に災害が発生し、避難所でトイレや水道が使用できない状況を想定して実施しました。熱中症・脱水・災害関連死を防ぐ避難所環境の整備に加え、車中泊避難者への対応も含めて、酷暑期における健康支援と避難所運営のあり方を実践的に学びました。

今回は「SAVE LIFEあおもり」実行委員会、青森県、弘前大学の主催により、市町村職員、防災関係者、企業関係者、学生ら81名が参加しました。昨年度の酷暑期避難所演習および積雪期避難所演習で得られた成果を踏まえ、避難所内の環境整備だけでなく、断水時のトイレ対応、衛生管理、睡眠環境の確保、車中泊避難者の受け入れなど、より実際の災害時に近い状況を想定した内容としました。

初日は、酷暑期の避難生活における健康リスクや災害関連死を防ぐための方策について講義を行った後、体育館において避難所設営演習を実施しました。参加者は、間仕切りや段ボールベッド等を用いた避難所空間づくりを体験し、避難所内での暑さ対策、プライバシーの確保、睡眠環境の整備、衛生環境の維持について理解を深めました。また、トイレや水道が使用できない状況を想定し、簡易トイレの使用や排泄物の取り扱い、限られた水資源の中での衛生管理について確認しました。避難生活においてトイレ環境の悪化は、水分摂取の制限や体調悪化につながる可能性があることから、災害関連死を防ぐための重要な課題として、参加者同士で対応策を検討しました。

さらに、夜間は体育館や車中で実際に宿泊し、酷暑期の避難生活の寝苦しさと環境調整の難しさを身をもって体感しました。今回は現実的な状況を再現するためにも、弘前市主催の車中泊訓練も同時開催しています。車中泊では熱中症・脱水・エコノミークラス症候群・睡眠不足などの健康リスクが生じやすく、避難所内だけでなく、車中泊など避難所外の避難者を含めた支援体制の重要性を学びました。

翌日は、避難所生活で生じた課題を振り返り、自治体・企業・専門家・学生がそれぞれの立場から意見交換を行いました。本演習には、本学が推進する複合災害看護教育プログラムの学生も参加し、被災者の生活環境や健康課題を体験的に学びました。災害時に人々の生活と健康をどう支えるかを具体的に考え、看護職に必要な実践力を養う場となりました。

また本演習は、自治体・大学・企業・専門家・学生が課題を共有し、広域的な支援体制や備蓄、避難所運営のあり方を検討する機会にもなりました。酷暑期の災害は青森県でも現実的な課題であり、平時からの連携と実践的な訓練の積み重ねが求められます。

弘前大学では、今後も地域と連携し、複合災害に対応できる人材育成と実践的な防災教育を推進することで、災害関連死の予防と安全・安心な地域社会の実現に貢献してまいります。

参加者が協力して避難所を設営する様子

参加者が協力して避難所を設営する様子

避難者用居住スペースで実際に宿泊を体験

避難者用居住スペースで実際に宿泊を体験

朝の炊き出しを体験

朝の炊き出しを体験

グループワークで熱心に意見を出し合う参加者

グループワークで熱心に意見を出し合う参加者

シャワールーム設置の様子

シャワールーム設置の様子