弘前大学

弘前大学,本学学部生・大学院生ファシリテーターとともに, 教育旅行生約300人を受入

2017.10.18

弘前大学と連携協定を締結している弘前市では,地域の振興と発展を目的として,民間旅行会社と連携しながら首都圏からの中高校生をターゲットとした教育旅行誘致に取り組んでおり,10月2日(月)から6日(金)の4泊5日で神奈川県立湘南台高校の教育旅行生約300名が岩手県洋野町,青森県弘前市,北海道函館市などをフィールドとした教育旅行に訪れました。これに際して,弘前市から(株)JTBが企画した教育旅行プログラム「りんごの先に見えるローカルとグローカル」について,地域・大学生との交流や触れ合いを通じたアクティブラーニング・PBL(課題解決型学習)の入口として本学に協力依頼があり,本学では10月3日(火)に42人の本学学部生・大学院生ファシリテーターとともに,神奈川県立湘南台高校教育旅行生約300人を受け入れました。
本取組の特徴的な点は,本学の学部生・大学院生がファシリテーターとして高校生と一緒に学びの場に参加することにより,「地域の課題」や「なぜ?」を深掘りし,また,年齢の近いお兄さん・お姉さんというメンターとして,有意義で質の高い教育旅行となるようサポートすることです。このような教育旅行生に多数の学部生・大学院生ファシリテーターが同行する取組は全国的にも珍しく,今後,一般的な教育旅行の枠を超え,大学が地域とともに地域の特色を活かした教育旅行を提供するモデルケースになることが期待されます。また,大学,自治体,民間旅行会社が産学官連携して教育旅行生約300人という大規模な人数を受け入れる事例は,青森県内では初めての試みとなりました。
当日は,本学創立50周年記念会館での本学津軽三味線サークルによるウェルカム演奏,本学藤崎農場,青森県産「りんご」市場での競りや加工現場を見学したほか,実際に園地でりんごを収穫し,農家から話を聞く農業体験がコンテンツとして組み込まれました。学生ファシリテーターはこれらのコンテンツに同行し,談笑しながらも「なぜ?」という問いかけを折り込み,教育旅行生が主体的に課題を把握し,その解決策を考えるサポートを行いました。
振り返りでは,教育旅行生から「農家の後継者不足という課題に対して,農業は休みがなく大変というイメージや,実は農家の親が子どもに対して農家ではなく公務員などになってほしがっているのではないかという原因があり,これらの解決策として,(家族経営から)団体経営でのワークシェアリングによる労働のシフト制への移行,都心部からの農業移住の積極的広報による誘致などがあるのではないか。」との発表がありました。また,学生ファシリテーターからは「高校生たちの色々な反応は新鮮だった。普段,ファシリテーションする機会がないため,良い勉強になった。」などの声が聞こえ,学部生・大学院生においても高い教育効果がありました。

教育旅行生と歓迎する学生ファシリテーター
津軽三味線サークルによるウェルカム演奏
挨拶する佐藤弘前大学長
挨拶する櫻田弘前市観光振興部長
学生ファシリテーター挨拶
当日振り返りの様子
当日振り返りの様子