弘前大学

弘前大学医学部附属病院がむつ総合病院と透析管理における「遠隔医療支援」を開始

2022.08.25

弘前大学医学部附属病院では、むつ・下北地域における透析患者の増加や専門医不足に対する医療支援の一環として、附属病院血液浄化療法室内に『遠隔透析管理室』を設置し、附属病院と一部事務組合下北医療センターむつ総合病院をオンラインで繋ぎ「遠隔医療支援」を行うこととなりました。

附属病院の透析専門医が、むつ総合病院の電子カルテなどから患者情報を確認し、むつ総合病院の医師に対しコンサルテーションを行うほか、様々な合併症に対して附属病院各診療科専門医が助言・指導を行うことも可能となります。

病院間での電子カルテの閲覧に関しては、サイバー攻撃などによる患者情報の漏洩リスクへの対応などの課題が多くありますが、今回、附属病院医療情報部が独自の『遠隔透析管理システム』を開発したことにより、安全性を担保しながら相手方の電子カルテを閲覧することが可能となりました。本システムは現在、弘前大学から特許出願中であり、ニプロ株式会社からの寄附により本学大学院医学研究科に設置された寄附講座『先進血液浄化療法学講座』も参画した産学官連携事業にもなっています。

本事業の開始に際し、令和4年8月23日(火)には附属病院内で、福田学長、大山病院長、宮下むつ市長、橋爪むつ総合病院長、後藤ニプロ株式会社メディカル営業本部副本部長による共同会見を行いました。

本学は、令和4年度から始まる第4期中期目標期間において「遠隔医療を用いた地域医療課題への取り組み」を計画の一つとして掲げており、今後も様々な医療機関や医療分野について遠隔医療を活用する予定としています。

左から後藤副本部長(ニプロ)、福田学長、
大山病院長、宮下むつ市長、橋爪むつ総合病院長

遠隔透析管理室でのコンサルテーションの様子