弘前大学

シンポジウム「弘前大学COI-NEXT Well-beingイノベーションサミット2023」を開催

2023.02.20

2023(令和5)年2月10日(金)、弘前大学は、弘前市、青森県とともに、シンポジウム「弘前大学COI-NEXT Well-beingイノベーションサミット2023」を開催しました。
今回は、感染対策を実施した上でご来場者様にもご協力いただき、リアル・オンラインの同時開催をいたしました。国内・海外から現地・オンラインあわせて約2200名の方々にご参加をいただきました。たくさんのご参加・ご支援、誠にありがとうございました。

弘前大学は、令和4年10月25日に文部科学省・JSTの「共創の場形成支援プログラム(COI-NEXT)」の拠点として採択され、新生COI-NEXT拠点として新たなスタートを切りました。そのキックオフイベントとなった本サミットは、「“弘前COI-NEXT:Well-beingイノベーションPJ最前線”新たなる挑戦:Well-being地域共創社会実現へ」をメインテーマ、「健康基軸の『経済発展モデル』と『全世代アプローチ』で高QOL&GNHの未来社会実現をめざす」をサブテーマとして開催されました。
新生弘前COI-NEXT拠点は、新たに健康を基軸とした「経済発展モデル」と「全世代アプローチ」でWell-beingな地域共創社会の実現をめざします。これまでのCOIでの活動成果を基盤にしつつ健康(QOL)の本質的課題解決へ向けてさらに力強く挑戦していきます。STI for SDGs の理念のもと、地域から世界の健康づくり(SDGs)への貢献をめざす、新たなる健康未来イノベーション戦略の全体像を披露するとともに、未来の地域社会モデル、ヘルスケア産業創出戦略等について第一線の産学官金民関係者が一大集結し、熱い議論が展開されました。

開会にあたり、弘前大学 福田学長、青森県 柏木副知事、弘前市 櫻田市長、来賓として文部科学省 科学技術・学術政策局 科学技術・学術総括官 山下恭徳氏、内閣府 科学技術・イノベーション推進事務局長 松尾泰樹氏、(国研)科学技術振興機構(JST)COI-NEXT 地域共創分野 プログラムオフィサー 中川雅人先生、同 副プログラムオフィサー 西村訓弘先生よりお言葉をいただきました。

基調講演では、本拠点の拠点長である村下教授が「弘前COI-NEXT:新たなる挑戦へ」と題して、COI-NEXT拠点としてのビジョンや戦略構想について講演しました。

特別講演では、弘前市 櫻田市長から「『健康都市弘前』の実現に向けて」と題して、市長の掲げる健康都市弘前構想についてご講演をいただきました。続いて、DeSCヘルスケア株式会社 代表取締役社長で、本拠点の副プロジェクトリーダーの瀬川翔氏から「DeNAが拓く健康未来デジタル社会」と題して同社の戦略・展開内容および本拠点における役割などについてご講演をいただきました。味の素株式会社 取締役 代表執行役副社長 CIO 研究開発統括 白神浩氏からは「食と健康の課題解決へ向けた取組み」と題して、経営理念やウェルビーイングと自己実現への貢献などについて、同社の取組内容をお話いただきました。

特別企画1「全世代型プロジェクト最前線:若者が健康の未来を変える」では、弘前大学生協学生委員会から福原美咲さん(人文社会科学部2年)に登壇いただき、具体的な活動事例と学生委員会の活動意義について発表していただきました。学生団体ココキャンで医カフェサップを運営されている白戸蓮さん、佐々木慎一朗さん(医学部医学科3年)からは、学生という立場ならではの強みや医カフェ運営の経験から得た知見などについてお話していただきました。

特別企画2「デジタルツイン戦略研究最前線」では京都大学大学院医学研究科 奥野教授、東京大学大学院情報学環 上村准教授、東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科 平川教授、名古屋大学大学院医学系研究科 中杤准教授にそれぞれCOI-NEXTで取り組んでいる最新の研究成果についてご講演いただきました。

特別企画3「データ連携研究最前線」では、九州大学大学院医学研究院 二宮教授、京都府立医科大学大学院医学研究科 的場教授、名桜大学 砂川学長がそれぞれの大学で取得されたデータと岩木プロジェクト健診の超多項目健康ビッグデータとの連携により得られた最新の成果について発表されました。

特別企画4「次世代健康研究最前線」では、弘前大学医学研究科の三上教授、玉田教授、伊東教授から、それぞれQOL健診のDX化、新たなデータプラットフォーム、社会実装等の研究の進捗について発表していただきました。

特別企画5「経済循環モデル研究最前線」では、東京大学大学院薬学系研究科 五十嵐客員准教授、ICI株式会社 代表取締役社長 工藤氏に、社会保障費などの社会課題にかかる研究の最新の成果についてご講演いただきました。

特別企画6「ユニバーサル意思決定支援研究最前線」では、京都府立医科大学大学院医学研究科 成本教授から、意思決定エンパワーシステムなどの研究成果についてご講演いただきました。

特別企画7「社会実装戦略最前線」ではCOI-NEXTの新メンバーである資生堂や小林製薬、博報堂などの参画企業9社の代表に、それぞれの社会実装の状況についてプレゼンテーションをしていただきました。

最後のセッションであるパネルディスカッションでは、株式会社宮田総研代表取締役/株式会社ヘルスケアイノベーション代表取締役 宮田氏をモデレーターに、COI-NEXT拠点のプロジェクトリーダーである村下教授、副プロジェクトリーダーのDeSCヘルスケア株式会社 瀬川社長、最高顧問である中路教授、副プロジェクトリーダーで医学研究科長の廣田先生、青森県、弘前市、生協・資生堂・味の素などの企業、大学生協学生委員や医カフェを運営している学生など幅広い分野から総勢13名のパネリストが登壇し「弘前COI-NEXT:新たなるステージへ(健康未来イノベーション戦略)」をテーマとして、それぞれの立場から熱心な討論が展開されました。

閉会に際し、曽我副学長、本拠点 副PL/医学研究科長 廣田先生からご挨拶いただき、シンポジウムは充実した議論を重ね、成功裡に終了しました。

弘前大学COI-NEXT拠点は今後も関係者一同、Well-being地域社会共創の実現に向けて、躍進して参ります。
先生方、ご関係皆様には引き続きのご指導を賜りますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。