弘前大学

「オーラルヘルスサイエンス学講座」を開設【小林製薬×弘前大学大学院医学研究科】

2023.07.20

プレスリリース内容

国立大学法人弘前大学(学長:福田眞作、以下「弘前大学」)と、小林製薬株式会社(代表取締役社長:小林章浩、本社:大阪市中央区、以下「小林製薬」)は、2023年2月1日付で、共同研究講座『オーラルヘルスサイエンス学講座(英語表記:Department of Oral Health Science)』を開設し、7月18日に弘前大学において開設式を執り行いました。

左から:(弘前大学)伊東教授、三上教授、玉田教授、廣田医学研究科長、福田学長、(小林製薬)大脇藤人常務執行役員、西川賢弥氏、(弘前大学)小林教授、(小林製薬)倉光祥平氏、林忠紘氏(弘前大学)中路特任教授、村下機構長

講座開設の背景

日本は、「人生100年時代」を迎え、全ての国民が元気に活躍し続ける社会、安心して暮らすことができる社会を創造していくことが求められています。また、国民の生活スタイルも多様化し、健康に対する意識も高まったことにより、生活者が「自分の健康は、自分のために、自分で守る」という考え方が広まって、一人ひとりに寄り添った健康ソリューションを提供するニーズが高まってきています。

弘前大学COI—NEXT(※1)では、2005年から実施してきた「岩木健康増進プロジェクト※2」の超多項目健康ビッグデータをベースに予防医療に焦点を当てた研究を進めております。

また、小林製薬は、「見過ごされがちなお困りごとを解決し、人々の可能性を支援する」をパーパスとして掲げ、生活者のニーズにお応えする製品・サービスの研究開発を推進しております。

このような中、弘前大学と小林製薬は、「岩木健康増進プロジェクト」から得られた超多項目健康ビッグデータを活用することによって、一人ひとりに適した健康課題を発見し、今までにないアイデアや技術によって解決することで、健康で快適な生活を実現することを目指し、本講座を開設します。

講座の概要

近年、口腔の状態と全身の健康との関連性や適切なオーラルケアが生活習慣病の予防につながる可能性が指摘されており、当該研究の発展が期待されています。本講座では、弘前大学が実施する「岩木健康増進プロジェクト」の超多項目健康ビッグデータを活用し、小林製薬の歯科口腔研究の知見・技術を融合させ、口腔環境と全身の健康状態との関係性を解明することを目的としています。研究成果を、一人ひとりに適した健康課題を解決する製品やサービスの創造に活用し、青森県民、日本国民の健康寿命の延伸に繋げていきます。また、性ホルモンや認知機能の変化と全身の健康状態の関係性についても、研究を進めてまいります。

<講座名> 『オーラルヘルスサイエンス学講座

<メンバー構成>
小林 恒(教授:弘前大学大学院医学研究科)
中路 重之(特任教授:弘前大学 学長特別補佐/大学院医学研究科)
村下 公一(教授:弘前大学 学長特別補佐/健康未来イノベーション研究機構長)
伊東 健(教授:弘前大学大学院医学研究科)
玉田 嘉紀(教授:弘前大学大学院医学研究科)
三上 達也(教授:弘前大学大学院医学研究科)
沢田 かほり(助教:弘前大学大学院医学研究科)
大脇 藤人(小林製薬株式会社 常務執行役員 ヘルスケア事業部 事業部長)
松井 保公(小林製薬株式会社 中央研究所 研究開発部 部長)
西川 賢弥(小林製薬株式会社 ヘルスケア事業部 ビューティー&オーラルケアカテゴリー カテゴリー長)
林 忠紘(小林製薬株式会社 ヘルスケア事業部 ビューティー&オーラルケアカテゴリー)
倉光 祥平(小林製薬株式会社 ヘルスケア事業部 ビューティー&オーラルケアカテゴリー)

<契約期間>2023年2月1日 〜 2026年1月31日
<設置場所>弘前大学大学院医学研究科附属健康未来イノベーションセンター(青森県弘前市在府町5)

用語解説

(※1)弘前大学COI-NEXT拠点
弘前大学では、2022年10月に文部科学省・国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)「共創の場形成支援プログラム(COI-NEXT)」に採択されました。弘前大学COI-NEXT拠点では、健康を基軸に、若者が地域で働きたいと思える成長産業として魅力的なヘルスケア産業を創出することによって、地域の人々を健康にしながら経済発展し、全世代の人々が生きがいをもって働き続けることができ、心身共にQOLの高い状態での健康寿命を延伸する、well-beingな地域社会モデルの実現をめざしています。これまでの弘前大学COI拠点の成果を発展的に承継し、持続的に成果を創出する自立した産学官共創拠点の形成を目指すプロジェクトです。

(※2)岩木健康増進プロジェクトと弘前大学COI拠点
弘前大学が青森県弘前市岩木地区で2005年から継続実施している大規模合同健康調査で、約3,000項目という世界に例のない膨大な健診項目を設けることで、巨大な健康ビッグデータを記録しています。弘前大学では、2013年に文部科学省・JSTによる「センター・オブ・イノベーション(COI)プログラム」に採択され、岩木健康増進プロジェクト健診の超多項目健康ビッグデータの解析により、認知症・生活習慣病などの早期発見を可能にし、予防方法の創出と検証を行い、その成果を社会実装する研究活動を弘前大学COI拠点で展開しました。(2013~2022年)

プレスリリース

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