弘前大学大学院理工学研究科の丹波 澄雄 客員研究員らによる、2019年度から継続して実施している弘前ねぷた位置情報発信システムの実証実験を、2026年度も実施します。
本システムは、すべての参加ねぷたにGNSS(全球測位衛星システム)機器を搭載し、各ねぷたの現在位置をWeb上でリアルタイムに表示するもので、運行状況の可視化と円滑なまつり運営に寄与することを目的としています。加えて、眼前を通過しているねぷたの詳細情報を簡単に検索できるアプリ「ねぷた図鑑」を開発し、本システムと連携して運用を行い、ねぷたの魅力を充分に堪能してもらうことを試みます。
弘前ねぷた位置情報発信システムとは?
弘前の夏まつりである弘前ねぷたまつりでは、毎年延200台以上のねぷた山車が運行されます。しかし、各ねぷたの運行スケジュールは当日の運行直前まで確定しないため、出発時刻が不明確という課題があり、また運行速度も周囲の状況に応じて変化するため、現在位置の推測が難しい現状があります。
本システムは、各ねぷたの現在位置をリアルタイムで地図上に表示することで、ねぷた自身が正確に位置を把握できるようにし、前後の状況を踏まえた安全な運行を可能にします。
また、見物客はスマートフォンなどで推しのねぷたの位置を事前に確認できるため、効率的かつ安全に祭りを楽しむことができます。さらに交通管理者にとっては、ねぷたの移動に伴う交通規制のための有益な情報源となります。
アプリ「ねぷた図鑑」とは?
弘前ねぷたまつりのねぷた山車は、基本的には地域ごとに作成しています。地元地域の総力で成り立っているまつりであり、ねぷたには地域の思いが込められています。これらの個々のねぷたの情報を集約し、簡単に検索できるウェブアプリを開発しました。ねぷたに関する様々な項目で検索が可能であり、ねぷた祭りに対する理解が深まることが期待されます。また、多言語(7か国語)対応であるため、インバウンドに対する重要な情報源となり、異文化交流にも寄与することが可能です。
学生団体「弘前大学ねぷたVisitors」がウェブアプリ「ねぷた図鑑」を開発しました!(2026.7.14掲載)
システム連携のメリット
「弘前ねぷた位置情報発信システム」によって、お目当てのねぷたの現在位置情報が得られるため、観客たちは安全かつ効率的な行動を取ることができます。弘前ねぷたの各山車に関する情報を簡単に検索できるので、ねぷたに対する深い理解が可能となります。また、検索が容易であることから、眼の前を通過するねぷた山車に関する詳細な情報が即座に得られることから、好奇心が満足され、さらに弘前ねぷたまつり観客賞のための適切な判断情報の提供にもなります。
システム開発の歩み
本システムは、2019年度に初めて弘前大学ねぷたにGNSS機器を搭載して動作確認実験を行ったことから始まりました。
- 2022年度:新型コロナ対策の一環として、弘前青年会議所と連携し、16台のねぷたで試験運用を実施。
- 2023年度:弘前市「市民参加型まちづくり1%システム」の支援を得て、合同会社ミーモテックと共同で搭載機器を30台に倍増。
- 2024年度:同様の体制で全ての参加ねぷた(66台)に機器を搭載。
- 2025年度:前年度同様、全ての参加ねぷた(67台)に機器を搭載。
- 2026年度:前年度同様、全ての参加ねぷた(69台)に機器を搭載して実施予定。ねぷた情報発信のためにアプリ「ねぷた図鑑」を開発し公開。
通信方式と公開について
GNSS機器で計測した位置情報の送信には、弘前大学が構築したLoRa通信網を使用しています。LoRa通信は免許不要で基地局を利用者が自由に設置できることから通信料金は発生せず、低コストで運用可能な通信方式です。通信品質を高めるため、既存の受信機に加え、移動型LoRa受信機6機も運用されます。
位置情報はWeb上で一般公開され、スマートフォンなどから誰でも確認できます。
アクセス先の二次元コードは、若手絵師3名のねぷた絵を採用したオリジナルうちわにも掲載されます。うちわは昨年同様、土手町コミュニティパーク、弘前市立観光館のほか、駅の弘前市観光案内所や市内のホテル、銀行などで、延べ900枚の配布を予定しています。このうちわを通じて、地域の方々や観光客、インバウンドの方々が、より手軽にシステムを利用できるよう工夫しています。
若手絵師3名のねぷた絵を採用したオリジナルうちわ
公開情報
■ 公開期間:2026年8月1日(土)~6日(木)
■ アクセス先: 弘前ねぷた位置情報発信システム
ウェブアプリ「ねぷた図鑑」
二次元コード
関係者(所属・氏名)
弘前大学大学院理工学研究科 丹波 澄雄(客員研究員)
弘前大学大学院理工学研究科 金本 俊幾 教授、袖 美樹子 教授、蜂屋 孝太郎 教授
お問い合わせ先
弘前大学大学院理工学研究科 客員研究員 丹波 澄雄
Email:tanbahirosaki-u.ac.jp
関連リンク
HIROMAGA 大学と地域をつなぐ!弘前大学ねぷたの魅力をご紹介(2026.7.31掲載)









背景色
文字サイズ
Language
アクセス
お問い合わせ