弘前大学

青森県内での食用トノサマバッタの養殖事業に関する共同研究開始について

2022.06.02

プレスリリース内容

本件のポイント

  • 気候変動や人口増による食糧危機が大きな問題となっており、解決するための手段として昆虫食/昆虫飼料が注目を集めています。
  • トノサマバッタは、イネ科の雑草や牧草などで飼育可能であり、農業生産との親和性が高く、青森県の新しい特産品になる可能性を秘めています。
  • そこで、青森発の新しい食材としてトノサマバッタを用いた食品や飼料応用に関する共同研究を青森県内の企業と開始しました。

本件の概要

株式会社元木商店(代表取締役社長 元木桂吾)と国立大学法人弘前大学(学長 福田眞作)農学生命科学部 環境昆虫学研究室 助教 管原亮平らの研究グループは、令和4年4月15日、青森県における食用トノサマバッタの大量養殖や食品等への応用に関する共同研究を開始しました。
公益財団法人21あおもり産業総合支援センターが実施する令和4年度事業「青森県戦略的ものづくり先進技術事業化支援事業補助金」(注1)に、株式会社元木商店が申請した「食用トノサマバッタの養殖事業」が採択され、本事業の一環として2年間の共同研究を実施します。
気候変動や人口増による食糧危機が大きな問題となっており、解決するための手段として、家畜と比べて温室効果ガスの発生が少なく、高い栄養価を備える昆虫食/昆虫飼料が注目を集めています。本共同研究は、昨年11月に欧州で食品として認定されたトノサマバッタを用いて、青森という寒冷地で初となる本格的な養殖事業を行うことを目的としています。さらに青森発の新しい食材としてトノサマバッタを用いた食品や飼料応用に関する共同研究を行います。

(注1)青森県戦略的ものづくり先進技術事業化支援事業補助金について
青森県が令和3年2月に、地球温暖化に伴う気候変動の影響から県民の暮らしを守り、豊かで美しい自然環境と持続可能な社会を将来に引き継ぐため、2050年の温室効果ガス排出実質ゼロに取り組むことを表明したことを踏まえ、低炭素社会の実現に向け、温室効果ガスの削減等につながるような製品・技術等の新たな事業化に向けた取組に対して補助する事業になります。事業実施期間は2か年となっています。

■ プレスリリースは こちら(245KB)